スポーツジムは行きたくない… そんな人こそボルダリングを選べ! お勧め4要素!
お腹に肉が乗ってきた紳士淑女の諸君
おはよう。マッソだ。
「夏には露出の機会増えるからちょっと頑張ったけどー
冬になったら着ちゃうからどうせわからないよねー」
という諸君。
わかる!
マッソもそう思う。
何事もモチベーションは重要だ。
モチベーション=目的 だとか モチベーション=好きな事 だとか「自分にとってポジティブな要素」がないとモチベーションは上がらないだろう。
ただ本当に痩せたい淑女の諸君、筋肉を付けたい紳士の諸君もいるはずだ。
「スポーツジムとかホットヨガとか、体験行ったけど本入会はねー、飽きちゃいそうでー」
という諸君。
わかる!
かくいうマッソもボルダリングを始める前はスポーツジムに行こうと思っていたのだ。
凝り性な気があるマッソ、近隣ジムの位置、設備、料金プラン、口コミをリスト化し、体験に行った。
そこで気づいたのだ。
これは続かねぇ!
と。
ボルダーになり随分経った今、身体の筋肉量は180度変わりゴリゴリしているが、当時ガリガリの私は自他共に認める単純作業嫌い。
筋トレ嫌い、ストレッチ嫌い、しんどいの嫌だ、めんどいのもムリ。
筋肉が育つ喜びだと?ただのマゾではないか
とすら思っていた。
(現在、私はマゾである)
一回でも筋肉がついた人間は、シェイプアップに成功した人間は身体を作り込む喜びが理解できるのだ。
筋トレは成功した者と失敗した者の認知度が180度違う、なかなか面白いテーマなのだぞ。
そんな「単純作業嫌い」「スポーツジム嫌だな…でもシェイプアップしたいよな」「どうせなら楽しく筋肉を付けたいよな」「マゾに興味あるな…」というワガママボディの紳士淑女の諸君へ本日は送りたい。
さぁ、スポーツジムよりボルダリングジムへ行く理由!述べて行こう。
①ジムの量が爆発的に増えている!通いやすさ120点!
現在日本にどの程度ボルダリングジムがあるか、なんとその数約450店舗だ。
そして都内では80をそろそろ超えるんじゃないか?と言われている。
現在も爆速で増え続けているのだ。
ざくっと山手線内、マッソが赴いた事があるジムだけでもこれだけある。
ちなみに青字で書いてあるものについては
・課題が簡単なものから作ってある
・ジムの規模が大きく初心者も多い
・初心者向きに説明が丁寧
な所をピックアップしておいた。
ジムのURLも貼っておくので参考にしてみて欲しい。
※ボルダリングジムの料金体系について
ボルダリングジムは初めて行く所でのほとんどで初期登録料がかかる。
これはジムによるが1000円〜2000円と行った所だ。
それと1日利用料だ。
大体1300円〜2300円くらいだな。
これもジムによって違う。
初回は初期登録料+1日利用料だから気をつけてくれ。
あとボルダリングは専用のシューズを使う。
これも最初はレンタルになるので200円〜500円くらい。(初回はタダのところもある)
手につけるチョークも必須で100円〜200円でレンタルだ。(これも初回はタダのところもある)
初回は合計3000円〜5000円かかる。
備えておいてくれ。
都内のオススメジム一覧
[http://東京都新宿区のエスカラード クライミングジム|ボルダリング:embed:cite]
初期登録料:1500円
平日料金:1500円 休日2000円
初回はチョーク、シューズが無料
品川ロッキー
[http://ロッキー品川店 | 東京都内最大級のボルダリング施設 - Rocky:embed:cite]
初期登録料:1000円
1日フリータイム 平日:1800円 休日:2100円
※別途1時間利用から料金プランあり
※会員登録なしのビジタープランあり
シューズ:300円 チョーク:200円
B-PUMP秋葉原店
[http://ボルダリングジム&ショップ B-PUMP TOKYO 秋葉原:embed:cite]
初期登録料:2000円
平日・休日:2000円
初回はチョーク、シューズが無料
ジム選定で最も重要なこと、それは「自宅or会社からめっちゃ近いこと」だ。
ちょっと遠くてもいけるよね、とか思っている諸君。
全く通わなくなるぞ。
できれば自宅から近ければ近いほどいい。
ジムの徒歩30秒とか最高だ。
スポーツジムよりボルダリングジムは通っている途中から「ボルダリングがしたいから(無理しても)行く」となるので多少遠くても良いイメージもあるが、やはり近ければ近いほど良い。
上記でジム候補を挙げたが、なるべく自分の最寄駅のジムにまずは行くようにおオススメしたい。
②初心者求ム!ボルダーは出来ない辛さを知っている
諸君はその日初めてジムに赴いた。
人が多い、ちょっとビビる、皆上手そう…
いや、よく見てほしいのだ。
オリンピック効果なのか、はたまたインスタジェニック効果か。
初心者の方々がとても多い。
どのジムも休日、特に昼過ぎ13時くらいからどっと増えてくるイメージだ。
それが大体16時くらいまで続く。
友達同士で来ている方も多いし、お一人様も相当数いる。
「上手い人の目が嫌で…」
という諸君もこの「初心者ゴールデンタイム」に来ると随分人の目が気にならないかもしれない。
逆に16時からは人間をやめているレベルの猛者がわらわら出てくる。
上手い人の登りを参考にしたいなら17時くらいから赴くといいだろう。
しかし強き者たち、「人間辞めてるボルダー」は皆とても優しい。
というのもボルダリングというスポーツの性質上、筋肉量が絶対に必要なので「センスに物を言わせて最初からガンガン登るぜ!」みたいなことはほとんど無い。
登れない辛さを皆知っているのだ。
だからジムに通っていれば横から登り方を教えてくれたり、向こうからアドバイスをくれたり「お節介の教えたがり」が多い。
人間関係が煩わしい人は適当にイヤホンをつけよう。
「あ、一人でガチのやつね」
とすぐに察してもらえる。
アドバイスが欲しい時は外してればいいのだ。
ただしイヤホンをしていると周りの動きには気付きにくくなる。
オブザベの最中、登ってる最中、レスト中も周りの動きをよく目で確認するように。
③え、安くない?意外と安いボルダリングジム料金プラン
痩せたい、筋肉をキープしたい、マッチョになりたい、マゾになりたい。
諸君もいろいろな野望を持ってボルダリングジムの門戸を叩くだろう。
だがボルダリングするにもお金がかかる。
月に10万とかかかってたら話にならない。ライザップでも行った方がよほどいい。
それがボルダリングの経費、意外と安いのだ。
今回はホームジム(自分が普段通うジム)に週2回、本格的にボルダリングをするとなった時、半年でどれだけかかるかを考えてみよう。
ちなみに料金計算は上記したロッキーで考える。
ロッキーは品川以外にも筑波、印西、船橋と点在しているため、ホームジムにしやすいジムでもあるのだ。
まずボルダリングをするとなった時必要なのはシューズとチョーク。
シューズはピンキリで13000円〜25000円くらいだな。
シューズは初めは15000円くらいの安い物でいい。
参考には5.10のローグやSCARPAのフォースなどだな。
ローグ ベルクロ(マジックテープベルト)
ローグ ウーマンタイプ(女性用)
この辺を参考にしていこう。
初心者の諸君がどのような靴を履けばいいのかなついてはまたエントリーを別途述べる。
楽しみにしていてくれ。
で、チョークは液体の物でいい。
一本1000円〜1500円くらい、週2のボルダリングだと大体3ヶ月で一本無くなるくらいだな。
このべアールのチョークはメチャメチャ止まる。
初級者から上級者までなんでもござれのマッソ一押しの品だ。
2本で3000円くらいだな。
で、ジム代金だな。
この際思い切って半年パスを買おう。
半年間行き放題のパスだ。
半年で61200円、一発だと痛い出費だが
我慢してくれ。
さぁこれで揃った。
あとボルダリングのウェアについては正直なんでもいい。
今まで挫折してきた時のトレーニングウェアがあればそれでもいいし、ユニクロで可愛いtシャツを買ってもいい。
シューズ:15000円
チョーク:3000円
ジム 半年パス:61200
6ヶ月の出費合計:79200円 だ。
1ヶ月にすると13200円
1ヶ月は4週間だな?週に2回行くので月に8回ジムに行く計算だ。
ジム1回の値段:1650円
安くないか?
これではシューズの値段が入っている。
次の半年にもしシューズを新調しなければ月々10000円ちょい。
一回1350円くらいで1日ジムにいられる計算になる。
安くないか?
このジム、都内だぞ?
そう、ボルダリングジムは破格に高いわけではないのだ。
これで痩せたい、筋肉をキープしたい、マッチョになりたい、マゾになりたいという欲望を叶えられるなら、かなり美味しいと私は思う。
そしてなにより、ボルダリングは④の理由もあってガッツリハマるぞ!
④できる喜びが意欲を育てる!飛び出せアドレナリン!
ボルダリングが通常のフィットネスジムと比べて何が良かったか。
達成感が半端なくわかりやすいのだ。
フィットネスジムだと淑女の諸君はランをメインで行うパターンが多い印象だ。
紳士諸君は「かっこいいからとりあえずマシーン」な者が多いのではないか。
さぁやってみた…
で?
感があるのだ。
…ん?成長してる感があまりないぞ?
確かに身体を動かした、汗めっちゃかいた、疲れた、お腹減った、次の日筋肉痛になった…
で?
なのだ。
自分の身体が良くなったのかがよくわからないのだ。
運動不足は解消になった、運動したんだからな。
そう、単純作業が多いので短期的に結果が見えにくいのだ。
確かに体重などを目標にするのも1つだし、通っていると体重は減る。
体重は日々の積み重ねで減って行くことは常識としてあるため、コツコツ積み上げやすいな。
淑女の諸君、その体重にたどり着いた時、果たしてその後も続けられるだろうか?
紳士の諸君、今まで筋肉を付けた事のない者も多いだろう。
「これ繰り返してて筋肉つくのか?」という疑念もオンしてくる。
これで続けるのはなかなか厳しい。
モチベーションは達成と時間経過によって圧倒的に薄れる。
本日のエントリー、最初に「モチベーション=目的」と話をした。
目的を達成できればその後モチベーションは下がる一方だ。目標達成後に続けるには「何か他の理由」がないとやってられない。
モチベーションが努力だとか頑張るだとかに変化すればそれは個々の精神性の問題になる。
勿論続く者は続くだろう。
ただし、理由が無いことを続けるというのは大半の人類には向いてない。
なのでボルダリングなのだ。
ボルダリングは明確にスタートとゴールが設定されており、途中途中でも「核心」と言われる難所が設定されている。
この核心、及びゴールを取った時の半端ない達成感が人を病みつきにさせるのだ。
それが一度ジムに行くだけで5.6回は起こる。
苦労して登った課題ほどアドレナリンがドバドバ出て多幸感が押し寄せること間違いなしだ。
なのでフィットネスジムより「好きだから続ける」のでモチベーションを維持しやすい。
ボルダリングを嫌いになるまでは困難な課題に出会っても「好き=モチベーション」になるので続けられるのだ。
またフィットネスジムはジムでのトレーニングで完結しがちだが、ボルダリングは日常生活の中でも課題を思い出したり気に留める機会も多い。
これはダイエットでは重要なことだ。
フィットネスジムだと「運動してるから食べても全然平気」感が大きい。
しかしボルダリングだと「重さは敵」なのだ。
本気で体重を減らしにかかればどんどん課題が登れるようになる。
良い循環ができるぞ。
以前別のエントリーで述べたがダイエットとボルダリングの相性は抜群だ。
なんでボルダリングで痩せるのか、どう登ればいいのかも網羅している。
こちらも参考にしてほしい。
さぁスポーツジムを敬遠しがちの諸君でもボルダリングなら続けられる理由を述べてきた。
是非季節関係なくいつでも披露できる最高の肉体を作り上げて欲しい。
では諸君らの健闘を祈る。
良いボルダリングライフを。
ボルダリング後の飲酒について 3リスクvs2メリット [アスリート全般]
お酒大好きアスリートの紳士淑女の諸君。
おはよう。マッソだ。
マッソはなかなかどうしてお酒が好きだ。
昔から絶賛ビール党であるが、これからの時期は焼酎などもなかなか美味しい。お湯割りの季節だな。
このエントリーを見ている諸君の中にも無類の酒好きがいるであろう。
ボルダーの中にはボルダリング後の駆けつけ一杯のビールが楽しみだという者も多い。
マッソもそうだ。あれは美味い。
ただしそれが身体に良いのか悪いのか、それはまた別だ。
飲むのは各人の自由だ。
ただそこにどんなリスクがあるのか、もしくは享受できるメリットがあるのか正確に把握しておくことは栄養系について話してきたマッソとしては看過できないテーマだ。
さぁ、そんなわけだ。
今回はボルダリング後の飲酒がどう身体に影響を与えるかを述べていこうと思う。
リスク①ボルダリング直後に関わらず!「ガブ飲み」すると筋肉が死ぬ!
まずはリスクを纏めていこう。
後々メリットも書いて行く。良いところだけ読むなよ!
この「ガブ飲み」の定義は「何杯もひっきりなしに飲むこと」
個人の体質差はあるが、大体酎ハイ1杯4度のアルコールとして、1時間に4-5杯も開ければ「ガブ飲み」の定義には当てはまるだろう。
「ガブ飲み=短時間で大量にアルコールを摂取する行為」だからな。
では大量に身体にアルコールが入るとどうなるのか?
簡単に言うと筋肉が死ぬ。
これは比喩でもなんでもない。
体内の過度なアルコール濃度は筋肉の分解に繋がる。急性アルコール筋症(ミオパチー)と呼ばれていて、実際の症例として認知されているものだ。
恐ろしいことにミオパチーは速筋部位が最もダメージを受けやすい。また速筋部位の部分的壊死も報告されている。
以前のエントリーでも話したがボルダリングは速筋スポーツなのは周知の事実だ。
これは由々しい。
このガブ飲みNGはボルダリング直後だけではない。基本的にどのような状況でもボルダー、もといアスリートは痛飲すべきではないのだ。
慢性的なアルコールはその他にも短期的な身体パフォーマンスの低下、運動制御能力(判断・認知能力、神経伝達系共に)の低下に繋がる。
ボルダリングでの身体パフォーマンス、運動制御能力はムーブの遂行能力、足運びに直結しているのは諸君も細胞レベルで把握していると思う。
ムーブが遂行できない、しかもこの場合だと「なぜ先日できた動きが今できないのか理解できない…」と出口のない落ち込み方をする事になる。
結果モチベーションの低下、これが怖い。
ボルダリングは往々にしてメンタルスポーツの面が強い。
勢いで上級グレードを落とせたり、逆にメンタルが弱ればポテンシャルが発揮できなくなる。
結果、壁から落ちる。
「え?でもボルダリングした後にプロテイン飲んでるから筋肉合成されるっしょ?」
まてぃ!合成されません!
アルコールの摂取過剰は男性ホルモンであるテストステロンの合成を極度に抑制する。
筋肉が作られなくなるのだ。
ボルダリングにより筋肉が壊れているのに補修されなくなる。結果筋繊維がボロボロになる。
過度な飲酒は筋肉を殺し、「細胞レベルで弱くなる」ことになる。
よく覚えておくように。
※人間の身体は不思議である。男性が飲み過ぎるとテストステロン値が下がるが、女性の場合は暴飲でテストステロン値が上がる。
女性の場合飲み過ぎると男化するのだ。データとしてある。
アルコール好きの淑女の諸君、ヒゲが生え始めたら要注意だぞ。
リスク②酒のせいでレストが後回し?!
❶奪われる肝臓能力
人間の疲労回復は肝臓で行われる。
以前栄養について述べた際、「私たちのエネルギーの源は基本的に糖だよ。その老廃物で乳酸が作られるよ。乳酸はエネルギーになるけど時間がかかるよ」と言及した。
この乳酸、筋肉のあるところならどこでも、指も腕も肩も腰も足も…全身すべての乳酸は肝臓に集められ、肝臓で代謝される。
そこをアルコールが占拠するとどうだろう?
そう、疲労回復が遅れるのだ。
結果どうなるか
そう、レストに時間がかかるのだ。
ここがボルダーにとっては1番の問題だな。
特に連休や大会前の追い込み時、連登を考えるシチュエーションもあるだろう。そういった時はなるべくアルコールを控えた方がいい。
②奪われる栄養素
諸君。アルコールの代謝、タダで行われると思っていないだろうな?
アルコール代謝、がっつりビタミン、しかもB群が持ってかれるからな!
基本的にアルコールは「アルコール脱水素酵素」でアセトアルデヒド(これが残ると二日酔いになるのだ)へ分解される。
しかし日本人はこの値が低い者が多い。遺伝性だからしょうがないのだ。
そのアルコール脱水素酵素を補うためにビタミンB群がバンバン投入される。
以前の栄養素でも述べたな。
ビタミンB群は疲労回復の尖兵隊長なのだ。
これが減るとさらにレストに支障が出る。もう怪我まっしぐらだ。
だから諸君、飲む時はビタミンB群のサプリを多めにとっておくことをお勧めする。
そしてビタミンBが豊富にある=アルコール代謝がより迅速に進む、ということだ。(アセトアルデヒドはアセトインに代謝されるが、そこでもビタミンB群が使われる)
何が言いたいかというとその辺の肝臓エキスより余程効果的だぞ、ということだ。
参考にしてくれ。
以前ボルダー、もといアスリートが必要な栄養素については別のエントリーを作った。
「タンパク質だけじゃ全然ダメじゃん!」
と栄養素を再考できる保存版エントリーだ。
参考にしてくれ。
リスク③体重が増えがち?!
肝臓をアルコールが占拠しちゃって乳酸の代謝が進まない、だから疲労が残りまくるぞ!とリスク②で述べた。
そして肝臓を占拠されてしまうので、肝臓の糖分解まで低下する危険性がある。
するとどうなるか?
糖が分解されない→血糖値下がる→脳がお腹が減ると認識→「ラーメン食べようぜ!」→カロリー過多→重量級ボルダー→「課題落ちない…」
これがラーメンスパイラルだ!
飲み会後の「なんかラーメン食べたくね」はこのラーメンスパイラルが原因だ。このスパイラルが継続すると例え飲み会後にお腹が減ってなくても習慣のように食べてしまう。
体重がグレードに直結する我々ボルダーには中々手痛い。
またアルコール自体にもカロリーはある。アルコール1gで7キロカロリーだ。
「つってもビール1缶で14gしか入ってないやんアルコール。100キロカロリーくらいでしょ?ええやん」
それはまてぃ!
単純にアルコールだけ飲むならその計算で合ってるが、ビールは麦汁だからな!糖質も相まってよりカロリーは上がるぞ!
そしてカクテルが好きな諸君!甘い酒はこんなもんじゃないからな!
もともとアルコールは「エンプティーカロリー」と呼ばれる。
アルコールのカロリーは基本体内に残留せず、すぐに使われることから付いた名前だ。
ようは「飲んだらそばから消費されるから食べ物みたいにカロリー考えなくていいっしょ?」ということだ。
まあ間違ってはいない
が、
履き違えてもいけない。
エンプティーカロリーの裏にはこういうものが潜んでいる。
①確かにアルコールはすぐにエネルギー化するが、飲みながら食べている食物もこれから吸収される。
→個人で消費できる熱量は個々に決まっているので総エネルギーは過多!
②純粋なエチルアルコールを飲むなら「リアルエンプティーカロリー」だが、我々は「お酒」を飲む。
醸造酒(ビールとか日本酒とか)ならば糖分などもインしている為、勿論カロリーも増す。
そんな訳で「アルコール=気にしないカロリー」と考えていると痛い目を見る。
さあ今まではマイナスイメージの事ばかり話してきた。
一転、ここからは「飲んだらいいことあるよ!」と述べていこう。
マッソだって堂々とボルダリング後に飲みたいのだ。
意地悪をしたい訳じゃない。
さぁメリットを述べていこう。
メリット① 適度な飲酒はテストステロンUP!
フィジカルボルダーの諸君に嬉しいお知らせだ。
適度な飲酒はテストステロン値をUPさせることも知られている。
この場合の適度な飲酒量とは、「体重1kgにつき1gのアルコール量」だ。
ビールはアルコール度数5度程度、1缶350ccとすれば、1缶に14gのアルコール量が含まれている。
これをベースに覚えておいてほしい。
さて、アルコールによりテストステロン値が増えるというのは2006年にjakob氏が白人を対象に行った研究で明らかになったものだ。
男性に体重1kgにつき1gのアルコールを急性、慢性的にそれぞれ摂取させたところ「適度な飲酒量」にてテストステロン値が優位に増加したのだ。
勿論アルコール代謝には個人差があるし、そもそもアルコール代謝能力が遺伝的に高い白人対象なので日本人にそのまま置き換えることはできないが、「体重2kgにつき1gのアルコール摂取」程度ならこの研究の範疇だろう。
体重65キロならビール缶2〜3本ならOKですよ、というイメージだ。
ただし、それ以上の摂取はリスク①に書いた通りだ。
筋肉崩壊に繋がるため摂取量は各々コントロールしてほしい。
メリット②ボルダー飲みが強くする!圧倒的ストレス軽減!
ボルダリングによって疲れた筋肉、メンタルへのご褒美としての意味合いだ。
諸君も正直このために飲んでる者が圧倒的多数だろうし、マッソもそうだ。
美味しいは正義だし、楽しいはモチベーションに繋がる。
せっかく楽しいボルダリングをしてきたのだ。締めも楽しみたい。
そしてボルダーと飲めば仲間も増えるし、世界も広がる。セッションに結びつけば強くなる。
今日成果が出た、出なかった、あそこに行きたい、あの課題をどう登る、このムーブが苦手…という話でボルダー同士交流を深められるというのは強くなる上でとても重要だ。
その場で仲良くなれれば後日セッション→ムーブが深化し強くなった!
そんな可能性もあるのだ。
もしかしたら諸君
そんな場で生涯の伴侶と出会いました…という可能性もあるのだぞ?
私はそういう者を何人か知っているからな。
一概に「アルコール=弱くなる」というイメージはNGだとマッソは思う。
要はメリハリの問題だ。
何事も程々に、自分を律し、情報を把握して嗜めばメリットに転ずるのだ。
無知なまま駆け出せば目が見えないのと同じ、転んで怪我をする。
本日は飲酒のリスクとメリットと銘打ち述べてきた。
列挙した情報を元に自分と相談して何事も糧にして貰えればとマッソは思う。
では本日はここまでだ。
諸君らの健闘を祈る。
指がパキるその前に!ヘバーデン結節予防!ケガの治療に効果抜群MSM!【ボルダーが直面する関節損傷 サプリ編】
本日はお日柄もよく。
紳士淑女の諸君は外岩、室内共に楽しんでいることと推察する。
おはよう。マッソだ。
この時期は湿度も下がり、晴天の日数も春夏と比べれば格段に伸びる。
日差しはそれなりに温かく、身体が温まりやすいのでアップも割と短時間で仕上げられるのだろう。
まさにボルダリングの旬な時期だ。
この時期は湿度が下がりヌメりが減る。結果いつも止まらなかったホールドが止まるようになる。
また気温がぐっと下がる為、心肺が安定する。結果身体のキレが良くなったように感じたり、いつもよりもアグレッシブなムーブができるようになったり。
登れるようになることで自信もついてくる。楽しいので登る回数、時間共に増加し、強くなる。
「調子がいい時期」は「心身のポテンシャルが上がっている時期」が多い。
①身体機能の強化
②メンタルの成熟(自信)
③ボルダリング環境の好転
この3つがうまくかみ合った時に急に登れるようになりやすい。
諸君!こんな時は非常にケガをしやすいぞ!
それはまだ身体のコントロールを掌握しきれていないからだ。
限界値が上がっているのには気づいているが、限界値がどこか把握しきれていない。
この「急な一足飛びレベルアップ現象」はそれなりの頻度で起こる。
そして起こるタイミングも大体決まっている。
大体4級が登れるようになる→次は3級が→続いて2級もいける→さあ1級を!とメイングレードを更新するたびに起こる。
諸君も大体自分がメインで取り組む課題級(メイングレード)を把握している(当たり前だな)と思う。
この「メインで取り組む級」が一段上がる時にこの現象が起こり、徐々に身体が適応していく、一旦その級で安定、また登り続けているとある時に急な更新作業が入る。
身体がついていけないのも正直うなずける。
しかも今は晩秋から初冬にかけてだ。ホールドの塩梅もちょうどいい。
暑すぎないので脈、呼吸も上がりにくくパフォーマンスも出しやすい。
そんな自分のポテンシャルを図り切れない時にケガをし、限界グレードの更新が停止、下手をすればボルダリングからの退場もありうる。
そう、この時期はまるで大学入学したばかりに死屍累々と酒でつぶれる新入生歓迎会みたいなものだ。
しかしボルダリングは二日酔いになりました、もうお酒飲みたくありません→翌日には復活、みたいな展開はない。
関節回りや指をケガすれば少なくとも数週間、遅ければ数か月治療にかかる。
治療には時間がかかる、ではどうするか。
予防だ。
ケガは「予防」するもの!ケガを予防するためのアプローチ、3つ!
マッソもよく痛くなる指の部位が決まっている。
ポケットでも多用する薬指の腱鞘だ。
側面側から見た時のA2に当たる。A2は指の第二関節に当たる箇所だ。
カチを持った時の持ち方が悪かった時期があった。第一関節を曲げてカチを持つとA2を痛めがちなのだ。諸君も気を付けてほしい。
マッソは今でも疲労が残っているのにキャンパスボードを打ったり、アップが足りずにカチをデッド気味に取りに行ったりした時は嫌な予感がする時がある。
基本的にはケガは予防だ。
ケガの予防をする為に我々ができるアプローチは3つしかない。
①ボルダリング直前のアップ(ストレッチ含む)
②ボルダリングレスト期間中の柔軟、ストレッチ
③タンパク質、ビタミン、糖質、その他身体構成要素の補充
これだけだ。
ほかの要素も勿論ある。
登り方だとか注意散漫だとか諸々ある。
が、それは「なるべくしてなった」ケガ。未熟ゆえに起こってしまう、ある意味「防げないケガ」だ。
筋肉痛にもなるし、フック系の足使いをすれば股関節やふくらはぎが炎症を起こす。指も上腕、前腕も痛くなる。以前にも述べたが、これは筋肉成長のための痛みでもある。
ケガを予防すると私は言ったが、正確には「重大なケガを予防し、ボルダリングのレスト期間(2日程度)で80%治癒する身体作りをする」ことに焦点を置いている。
疲れが残ればケガの可能性はガンガン上がる。治療に時間がかかる重篤なケガだ。
それを避けるための1つに上記で上げた③タンパク質、ビタミン、糖質、その他身体構成要素の補充について本日は述べよう。
先日ボルダーの栄養摂取についてはゴツめのエントリーを書いた。
本日はそれを補う、マッソ御用達のサプリを紹介したい。
マッソはこれを飲み始めてから指の痛みが激減した。
自分でも最初サプリが効いているとは考えてなかった。
「いやいやまたまたぁ、たまたまだろ」と思い、途中摂取を1か月程停止、他のサプリを飲んでいたのだが、つい最近再開したのだ。
結果、また治った。
指だけでなく、最近マイブームの「ヒールゴリゴリフック10連発」で1週間くらい痛めていた股関節までも飲み始めて2日で痛みが消失した。
失礼、勿体ぶった書き方をしたな。
基本的にこれだけ!これだけ飲んでいれば関節炎はOKのMSM!
DoctorsBEST グルコサミン+コンドロイチン+MSMだ。
ここでグルコサミンとコンドロイチンとはなにか?
少々説明しておこう。簡単に言えば
・グルコサミン…アミノ酸の一種、軟骨の主成分であるプロテオグリカンを主要に構成している=軟骨を強化している
・コンドロイチン…ムコ多糖の一種、軟骨の構成物質で弾力をUPさせる=軟骨の崩壊を抑制している
軟骨=プロテオグリカンが主成分だ。
プロテオグリカン=タンパク質+糖質で構成されている。
このプロテオグリカンを構成しているのがグルコサミン、そしてプロテオグリカンの十分な弾力性=水分量の維持を司っているのがコンドロイチンだ。
素晴らしいことにプロテオグリカンは関節の抗炎症作用を備えている。骨と骨の緩衝材として働く為、摩擦を軽減し痛みを緩和させるのだ。
ボルダリングはどうしても特に指周りの関節、腱を酷使しがちだ。それを速やかに鎮静することはボルダーとして何よりも優先せねばならない。
そしてグルコサミンとコンドロイチンは同じ軟骨内に存在するため、非常に相性がいい。
共に摂取することがあり、相乗効果が期待でき、より高密度な軟骨を形成すると言われている。
ボルダーの天敵、「ヘバーデン結節」を予防せよ!
グルコサミン&コンドロイチンはボルダーの頭を悩ませる「へバーデン結節」の予防にも効果的だと考えられている。
諸君の中にもおるであろう。第一関節の変形症状だ。
へバーデン結節は特に第一関節に多く、関節の軟骨がすり減り、結果骨同士が擦り合わされ変形、発症する。抜本的な治療はとにかく手を使わないという不可能な症状だ。
重篤な場合、上記のように第一関節が大きく変形してしまう。
軟骨の補充と炎症鎮静、水分の保持をこのサプリで行うことで関節変形症の予防が可能だ。カチ持ちを多用しているボルダーが特に多い。第一関節に負担がかかる為だ。
痛みがひどい諸君も是非試してほしいと思う。
知る人ぞ知る!配合されているMSMって何?!
上記のサプリを紹介したのはグルコサミンとコンドロイチンが取れるからだけではない。ここに配合されているMSMが重要なのだ。
MSMはメチルサルファニルメタンという物質だ。
世間では美容サプリとしての方が認知度が高い。コラーゲンやケラチンの合成促進をする側面がありtwitterのタイムラインで拝見したことがある。
どうやら肌がプルプルになるようだ。
しかし我々が望んでいるのはそこではない!
ボルダーとしての目線で見てみよう。
このMSM、タンパク質生成を助ける働きがある。
またグルコサミンと併用したことで関節痛改善に至ったというデータもあるのだ。
他にも変形性関節炎の抑制、筋肉の抗炎症作用があると言われており、実際の論文としても残っている。
論文を置いておくので興味があれば見てほしい。
①変形性関節症患者118名にMSM500mg+MSMプラセボ薬を12週間投与した結果、変形性関節炎改善・痛みの軽減に繋がった。
またグルコサミンと併用した時が最も効果が高かった。
②MSM3000mg/1day+プラセボ薬を28日間投与、その後、膝伸展運動を実施、結果運動後における炎症性サイトカインの低下が確認された。
運動後の疲労軽減に役立つことが示唆される。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27844051
効果はわかった!じゃあ必要量は?飲み方について
グルコサミンとコンドロイチン、MSMはもちろん必要量がある。
体内の濃度が低ければ当然効果は出ないからな。
グルコサミンとコンドロイチンは体重に対して許容量が決まる。
参考だが
・~54kg グルコサミン:1000mg コンドロイチン:800mg
・55~99kg グルコサミン:1500mg コンドロイチン:1200mg
「おいおいマッソ、グルコサミンもコンドロイチンも食事から取れよ」と思う諸君。
まてぃ!
実は基本的にグルコサミンとコンドロイチンは食事からとることが非常に難しいのだ。
カニの甲羅などに含まれるキチン質から分解されて作られるのだが、これが非常に吸収されにくい。ほかに含まれる食品は非常に少ない。
だがグルコサミンもコンドロイチンも常に減り続けているので日常の食事では我々ボルダーは尚更摂取が追い付かないのだ。
そしてMSM濃度は実はデータが極端に少ない。
そもそもどうやって作用しているかよくわからないけど効いている物質なのだ。なので上記論文から推察する。疲労軽減で投与しているのが3000mgなので少なくとも3000mgは確保しておきたい。
一応グルコサミン、コンドロイチン、MSMともに過剰摂取が身体に悪影響を与えるという結果はない。MSMは多少お腹が緩くなることがあるがその程度だ。
ではマッソ推奨のこのサプリ、成分量を見てみよう。
海外のサプリの成分表はわかりにくいので解説する。
一番上のServing Sizeが「1回の1人前の分量」だ。この場合「4 capsules」なので「1回で4カプセル飲む」という意味だ。
60servingsは「60回分入っている容器だよ」240粒入っている規格だな。
そしてAmount per serving に続く下にGluccosamine(グルコサミン)Chondrotin(コンドロイチン)MSMがそれぞれ載っている。これは4カプセル飲んだ時に摂取できる内容量だ。
なので「4カプセル飲めばグルコサミン1500mg、コンドロイチン1200mg、MSM1000mg摂取できますよ」という表示だ。
さぁここまでわかれば後は逆算だ。
MSMは3000mgは最低飲みたい、このサプリ4カプセルに含まれるMSMは1000mgだ。では
1日3回、食後に!合計12カプセル飲め!
となる。
相乗効果が期待できる為、必ずグルコサミン、コンドロイチンと一緒に摂取してほしい。
実はこのサプリの親戚に、MSMだけを抽出した「MSM 1500mg/2カプセル」という商品もある。
これはボルダーには効果が薄いぞ!やめておけ!
実は今回紹介したDoctorsBEST グルコサミン+コンドロイチン+MSMをやめている間に1か月間「MSM 1500mg/2カプセル」を1日3回、6錠飲んだ。
ちっとも効果ないぞ!
完全にその期間を無駄にした感が否めない。諸君には同じ轍を踏んでほしくない。たぶんこちらは美容系の淑女諸君がケアをするにはもってこいなのだろう。価格もだいぶ安い。
その他にも小〇製薬のグルコサミン+コンドロイチンや他の海外メーカーのMSMサプリを試した。
マッソは5種類くらい飲んでいるが、この商品ほど抜群に痛みが止まるサプリは正直知らない。
関節痛軽減、筋肉炎症軽減、関節強化に飲むなら
これだ。間違えないように。
さぁ今回のエントリーも果てしなく長くなった。
是非激辛課題制覇、限界グレード突破に向けて(重い)ケガをしない体質作りを実践してほしい。
勿論サプリは万能ではない。
妥協しないアップ、日ごろかマメに行う柔軟・ストレッチが必須だ。
マッソ直伝のストレッチはまたの機会に述べる。
それも楽しみにしていてくれ。
では諸君、今後も良いボルダリングライフを。
健闘を祈る。
オブザベで未来をトレースせよ!「オンサイト」する為のオブザベーション!
予復習を欠かさなかった真面目な学生生活を送っていた紳士淑女の諸君。
おはよう。マッソだ。
突然だが諸君はボルダリングジムに初めて行った日のことを覚えているだろうか?
色とりどりのホールド、高い壁、おおよそ人の登れるようでない傾斜、そして意味のわからない身体の動きから繰り出される曲芸のようなムーブ。
マッソは鮮明に覚えている。
ボルダーを初めてみた時の感じは「なんか怖そうな人多い」だった。
とりあえず身体の筋浮き上がりまくりだし、ドレッドの人がいたり、着てる服が金色のジャージでヤンキーっぽい人多いし、タトゥー入ってる人の割合も多いし。
でも今なら言える。
皆とても「真面目」だった。
考えてもみよ。
ボルダリングは誰でも上手くなれる代わりにマメに登り続けなければ、ムーブを精査し続けなければ、要するに「壁に向き合った時間と密度が結果として周囲に公表され続ける競技」なのだ。
真面目に取り組まなければ強くはなれない。
そう、今回のエントリーはそんな真面目な諸君に、少しでも1回に壁へ向き合う時の「密度」を上げてもらえればと思い述べていく。
マッソはオブザベが元々そんなに得意ではない。前陣速攻型なのでとりあえず登りながら考える方が性に合っているのだ。
だがオブザベを精査して結果得られたのは
・1課題を完登するまでに必要なトライ数が低下し
↓
・1回のジム訪問で色々な課題にトライ&完登出来るようになり
↓
・ムーブの精査が飛躍的に早くなり
↓
・色々できるから要するに強くなった!
ざっくり言うとこんな感じだ。
前陣速攻型の超イノシシ体制な血気盛んな諸君も多いだろう。お待たせした。
今回のオブザベエントリーは初心者から玄人まで為になる内容にしている。
ボルダリングを始めたばかりの諸君も楽しめる耳寄り情報いっぱいだ。是非読み進めて劇強ボルダーになってくれ。
ではこれからオブザベーションの秘技について述べていこう。
1、オブザベ初心者の諸君!「とりあえずオブザベ」はこれだけやっとけば間違いなし!
まずはオブザベと言ったらホールドの確認だ。
今回はこの課題を使って説明していく。
とあるジムのとある3級課題だ。
傾斜は100度〜110度程度だったと思う。
3級がまだ早いという人も大丈夫。
オブザベの基本は同じだ。
この黄緑の丸で囲ってあるのが課題だ。
スタートゴールにはそれぞれスタンプが貼ってある。
写真で丸が貼ってあるのでわかりやすいが、意外と壁を前にして課題を確認していると小さいホールド、またはボテに隠れているホールド、光の加減で光って見えないなど見落としがちなので注意してくれ。
1番最初、「この課題を登ろう」と決めたとする。
まずは壁に近づいて課題に使ってあるホールドを全て洗い出すことから始めよう。
人がいないことを確認してマットに乗ってみるのもアリだ。
ただし登りたい人がいたらすぐ退くこと。
キョロキョロしながら課題を確認せよ。
↑この赤丸でつけたホールドなどは最初は見落としがちだ。このホールドはゴール前の足場になる。ゴール取りで落ちるのは癪だろう。気をつけてくれ。
これだけでトライ数を1減らせたな。
また初心者、中級者でやりがちだが、「登った上からのホールドの見え方」と「オブザベをしている下からでのホールドの見え方」は全く違う場合が多い。
小さいホールド、特にボテの下に位置するホールドなどは見えない場合が多いため、「見えなくなりそうなホールドの上のボテの特徴」を覚えておくといい。
例えばこれは赤丸のホールドが青の四角で囲ったホールドに遮られて見えなくなる可能性大だ。
だから「ピンクのボテの下に黄色のポケットホールドがあったな」と覚えておけばいいのだ。
これでまたトライが数1減った。
まだ登らないぞ。
さあ今度はマットから完全に降りて全体を見渡そう。
大体のホールドの場所がわかったら手で取る順番を見ていくぞ。
この課題の場合、オブザベをざっとした感じだと
まぁこんな感じだろう。
④などはもしかしたら左手先行で取るかもしれないなぁ、などある程度余裕を持たせることが大事だな。
さぁ手の手順を確認した。
そうしたら初心者の諸君はざっとでいい、「あそこでこんなムーブするんだろうなぁ」くらいでいいから確認してくれ。
今回で重要と思えるムーブは
・オレンジ:スタートのフラッギング
・青:赤丸を取りに行く時の青ポケットマッチ
・赤:赤丸を取った後の右重心→左重心への身体の入れ替え
だろうな。この辺を頭に入れていざトライすればパーフェクトだ!
さらにトライ数が1減ったな!
このようにオブザベの基礎の基礎を確認するだけで3トライ減った。
さぁこのはもう少し上級になる。更にオンサイトへの道を突き進んでいこう。
2、中上級者の諸君!未来のムーブをトレースせよ!
中上級者の諸君。おまたせした。
さぁ諸君らに取っておきのオブザベを伝授しよう。
それは…
初心者時代のオブザベを深化させるのだ!
「おいおいマッソは馬鹿言ってんじゃないよ、もうこのエントリー読まないわ」
まてぃ!
このエントリーを閉じるのはまだ早い!
オブザベの極意は「精神で登ること」だ。ちゃんとそのやり方、マル秘テクも紹介する。しばし読み進めてほしい。
⑴ホールドの中の「お友達」をブラシで捜索せよ!
今まではホールドの大体の形状を見て「あそこはボテだからパーミングだな」とか、
「薄いからカチ持ちだな」と判断していただろう。
↑この赤丸などは見た目よりずっと中央部分が薄かった。
青丸はなるほど、ポケットは思ってたよりずっと入りやすかった。
そうすると考えてた力配分もズレてくる。
考えてたより甘ければいいが、予想以上にずっと辛い場合もある。
登り始めて「思ったよりも持つところがない」、「パーミングよりカチ持ち向きだった」というケースはとても多い。
これらは無理やりパワーでねじ伏せることもできる場合もある。
だが力はガンガン吸われていく。結果トライ数も減る。
「予想できた辛さ」と「想定外の辛さ」は疲れ方がかなり違う。
想定外だと無駄な力を使いがちだからだ。
なのでオブザベのタイミングでそのホールドの中にある持ちやすい場所、通称「お友達」を探しておくのだ。
それは下から見ていても正直わからない。
ホールドを触ってみるのもアリだが、諸君が触るのも足がつく範囲だろう。核心はどこにでもある。
なのでオススメは「ブラシで磨きまくる」だ。
諸君。登った後にヌメるからブラシがけするか、という方が大半だろう。
まてぃ!
非常にもったいない。
ブラシは登る前のオブザベ時にかけることでも高い効果を発揮する。その効果は3つ。
①ブラシでボテやカチ、ピンチホールドを磨いているとそのブラシから伝わってくる引っ掛かりや振動の具合でなんとなくホールドの形状が見えてくるぞ。
②ホールドを磨くことでトライ前からヌメりの心配を排除することができる。
ヌメりを心配することなく全力トライが可能になる。
③あとはオブザベの確実化だ。
トライする課題のすべてのホールドを登る順番で全て磨いていくことをオススメする。全てだぞ。ジブスなど足でしか使わないホールドもだ。
結果ホールドの見落としが激減する。
「あー、このホールドあったんだ…」はトライしてからでは言い訳にならないからな。
この為には「高いところまで磨けて、磨いているとなんとなくホールドの形状がわかるブラシ」がいいな。
諸君にはこのブラシをオススメする。
ブラシはPAMO一択だ。
純国産の柔らかくも剛性がある豚毛をふんだんに使っている。なのでホールドのや質感や形状がとてもわかりやすいのだ。
そんなに力を入れなくてもチョークはしっかり落ちるし、3段まで伸ばせるので淑女の諸君でもトップのホールドまで手が届く。
ジムにおいてあるのはすり減ってしまったものも多いので、自分で一本持つのもオススメだぞ。
⑵未来のムーブを「完全に」トレースせよ!
初心者の諸君に向けた時に「大まかにどんなムーブをするのか確認してね」と述べた。
今回はその深化だ。
ただトレースするわけではない。
「予想できるフラッギングの角度」、「このホールドとホールドで決めた時のキョンの深さ」、「下から見た時に体感するであろうホールドの距離感」など諸々含めてトレースするのだ。
要するにオブザベの時点で登ってる自分をほぼ完全にシミュレートする。
言葉にするとこんな感じだ。
こうしてみると盛りだくさんだが、書ききれないのでだいぶ割愛した。
これを言葉ではなく、実際に自分が登っているのを後ろから観察するかのごとく登らせてみるのだ。
勿論その為には日々自分が登っている映像をムービーとして見ていなければならない。
諸君、上手くなりたければ自分の登っているところをムービーとして残そう。
そして自分の登りを観察するのだ。
実際に自分のムービーを撮ると様々なことがわかる。
・思ったよりも乗り込みの膝が曲がっていなかった
・手ばかり伸ばして腰が入っていなかった
・とてつもなく足を上げているつもりでも実は身体が硬いだけだった
・フラッギングが浅すぎる
ざっと挙げただけだが、ほんの一例だ。
諸君個々でそのステージ毎の課題が見つかりまくる。
携帯のムービーを使いこなせ!
自分のムーブを撮ったことのない人も多いだろう。私が見ている限りだと自分でムービーを取っている人はかなり少ない。
多分必要ないという意見が半分、恥ずかしさが半分といったところだろう。
恥ずかしがることは何もない。
どのスポーツでも自分の動きを見て正確に理解することは必須だ。
実際に都内のジムではビデオ撮影をしてムーブの検証、トレーニングに結びつけている所がある。
絶対に脳内に思い描いているムーブと実際のムーブには差がある。その差をどれだけ埋められらかが上達の近道だ。
まずムービーは携帯の動画機能で十分だ。壁に立てかけたり、自分の持ってきた飲み物に寄りかからせて撮ればいい。
友達と来た時には友達に撮ってもらうのもアリだ。
では動画を撮る時の注意点を述べる。
①スタートからゴールまで、入るような画角で撮ること。
ジムは狭いので広角レンズを使うことをオススメする。
マッソはこの広角レンズは全体的にボヤけも少なく重宝してる。
狭いジムで壁とカメラの距離が近くても余裕で全体が入る。
お一人様ボルダーに是非勧めたい一本だ。
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②失敗したムービーを見ずに消さないこと。
必ずなぜ落ちたのか、ムービーを見ながら考えること。できれば成功するまでとっておこう。
③完登できなかった場合、次回そのジムで登る予定があるなら失敗ムービーは残しておき、帰ってから研究しよう。
この時ムービーを見ながら「クライマー視点」を思い出しながら見るとなお良い。
の3点だ。
また動画を撮る撮らないに限らず意識すべきだが、動画を撮ったら検証の際に注意してほしい点も以下にまとめておこう。
①痛み、疲労に敏感に。
自分が行っているムーブを見ながら「ここ足上げるのギリギリで痛かったな」や「このスローパー止まらなくてめっちゃ疲れた」「ここで息切れまくった」などのバイタルを覚えておこう。
他の課題をオブザベする時に「あれは多分おれじゃ足が上がらない」「あれは飛んで取りに行ったら止まらないホールドだな」などがわかるようになる。
②自分の手が届く範囲、足が届く範囲をよく意識してくれ。
身体が伸びきった時、乗り込んだ時、フラッギングの時、ランジをした時、デッドの時、それぞれでどの位置まで届くのかよく確認してくれ。
これは何種類もの課題を登って少しずつ精査できるものだ。焦らずゆっくりと確認して行ってくれ。
⑶玄人向け!オブザベを制する者はバイタルを制する!
さぁ最後の章だ。
バイタルを制する。
これは先ほど述べた「痛み、疲労に敏感に」を深化したものだ。
ある程度ムービーと自分の動きを擦り合わせていくと、「今自分はこのくらい足が上がってるんだろう」「このホールドを取る時の自分の腰の上げ方はこのくらいだな」などが登っている時にわかるようになる。
ムーブとイメージがうまく噛み合っている時だ。
これをさらに推し進めてオブザベに役立てる。
「そのムーブを行う時、ホールドを取った時の肉体疲労、筋疲労」を予めイメージすることで、身体への負荷も含めたオブザベをするのだ。
実はこのようなオブザベ、元々なんとなくしているのだ。「あの核心は絶対辛いよ」とか「疲れそうな課題だな」という言葉は諸君らも出てくるだろう。それをもっと具体的にしてやるのだ。
あのカチはこのくらい疲れるからその前に少しレストを入れよう
あの足はかなり高いから軸足はアウトサイドで乗っておこう
あそこはフラッギングを深く入れないと逆手がでない。そこまで手を持たせるように足腰を特に意識しよう
など対処法がどんどん出てくる。
それでも登れば予想と違うムーブ、ホールドも勿論でてくるし、そもそもオブザベで解析しきれないポイントもある。
そこだけ修正して再トライすればいいのだ。これができるようになるとトライ数は下手すると従来までの半分以下になる。
息の上がり方なども重要な情報だ。
登っている中でハードなムーブが出てくれば当然脈は上がり、息も切れる。
そういったバイタルもちゃんと覚えておき、似たようなムーブ、傾斜の課題があればその情報もオブザベに組み込む。
できることなら課題の中にレストポイントを作るなど自分オリジナルな戦い方が確立されていくのだ。
呼吸法については以前エントリーにまとめた。こちらも参考にしてくれ。
さぁ今回はオブザベの秘技を述べてきた。
今までおざなりにオブザベをしていた諸君も心機一転、優秀な武器としてオブザベを使っていってくれ。
今回は以上だ。
諸君らの健闘を祈る。
ジョジョでお馴染み「呼吸法」とは? ボルダリングに必須の呼吸テク!
ジョジョの奇妙な冒険が大好きな紳士淑女の諸君。
おはよう。マッソだ。
初っ端からコアだったかな?
私は当たり前のように話を始めてしまったが、名前だけは聞いたことはあるという方も、全く存じ上げない方もいらっしゃるだろう。
ジョジョをとても簡単に説明するとそうだな、漢だな。
正直既に9部作くらいまで発行されており説明しきれないので割愛する。今回のエントリーが無に帰す程の説明をせねばならない。
ただ今回のエントリーに関係する部分だけ少し触れておこう。
ジョジョの奇妙な冒険は一部二部のストーリーは似通っている。
この一部二部では敵が吸血鬼なのだが、それを倒すために特殊な呼吸法を習得し、それが波紋を呼び覚ますのだ。
波紋は血液中のエネルギーを増幅させ、それでもって吸血鬼を倒して行く。
(マニアな諸君のクレームは受け付けない!多少間違っている自覚はある!)
これは有名な戦闘シーンだ。
要は呼吸法で自分の眠れる力を引き出して行くのだ。
ジョジョの中ではワインを吐き出してカッターのように相手を切り裂いたり、指から波紋を出してヤモリの如く壁に吸い付いたりする。
そんな呼吸法、知りたいだろう?
諸君らにもこんな呼吸法を伝授しよう…
…と思ったのだがここまでの効果はすまない、無い!
だがボルダリング、いやアスリート全般において呼吸法を変革することは、今までのポテンシャルが一変しかねないパワーを持っている。
瞬発力を要する高負荷運動、持久力を駆使するスタティックな静的運動、それぞれでどのような呼吸法を行えばいいのか。
今日のエントリーは呼吸法の重要性、その活かし方、呼吸法トレーニングまで呼吸法を網羅して行こうと思う。
是非明日からのボルダリングに活かしてくれたまえ。
1、アスリートは皆鼻呼吸「吐いて吸う」
我々は呼吸を普段ほとんど意識していない。朝起きた時から夜寝るまで下手をすると一度も気に留めないだろう。あまり運動をしない方々なら尚更だ。
これは自律神経が呼吸を自動的にコントロールしてくれているからである。
なので我々は呼吸を意識しなくても階段を登ったり、意中の異性とデートをしたりして脈拍が上がると呼吸が浅く早くなったり、寝ている時も規則正しい息をしてくれたり、非常に助かっている。
我々が無意識にしている呼吸、日本人はなぜか口呼吸をしている諸君が非常に多いのだ。その数成人の半数と言われる。
なぜか?日本人は姿勢が悪いからだ。
姿勢が悪いと猫背になり胸郭が縮こまる、そうすると一度に酸素を取り込む量が減るため自動的に口呼吸に移行するという。
昨今、医療現場でも口呼吸はやめなさい、鼻呼吸をしなさいと言われて久しい。
口呼吸のデメリットは口の中が乾くことによって免疫が下がったり、口腔内が酸性化することでバクテリアの繁殖が活発になり、虫歯や口臭の割合が増えるなど様々だ。
口呼吸はデメリットしかない。まずはこれを矯正するところから始めるぞ。
Lesson1だ。
口呼吸を2度としない!鼻呼吸への転換ポイント2つ!
・姿勢を正し、猫背を治す
・鼻で10秒吐いて鼻で10秒吸う、1日10セット深呼吸をする!
これだけだ。簡単だろう?
しかしだな、ここだけの話ボルダーは猫背が多い。登っている時に腰を落として猫背で登ぼるタイミングが多いからと言われているな。
しかし日頃から腹筋、背筋をバランス良くつけているのだ。意識すれば数日でで治る。
なので姿勢改善の為にはボルダリング+意識で問題ないからな。
もう1つ、「鼻」深呼吸だ。
深呼吸というと口から吸って口から吐く人も多い、まあ最もメジャーなのは鼻から吸って口から吐くスタイルだろう。
今回は鼻呼吸を意識づけるものなので両方鼻から行ってくれ。
これを1日10セット、朝の通勤中でも仕事中でも帰ってから寝る前でもいいぞ。
諸君もなかなか深呼吸など日常生活でしないと思うが、我々の生命は酸素で成り立っている。
我々の身体には知らず知らずのうちに排出しきれなかった二酸化炭素も滞っているのだ。
完全にリフレッシュする機会を作れば様々な効率もあがる。鼻呼吸が身についた後も深呼吸は継続してほしい。
吐いて吐いて吐いてー…吸うのだ!
さあ上記題目でも「吐いて吸う」と表現した。
この「吐く」動作が肝心だ。
人間誰しも「意識して呼吸してください」というとなぜか一生懸命吸ってしまう。
また緊張したり、また例えば事故にあったり、誰しもパニックになると必ず「吸う」 、意外と「吐く動作」は意識的にやらないとできない。
空気があるところにどれだけ空気を追加しようとしても諸君の肺の容量は決まっている!まず「吐く」その後「吸う」、ビビったら吐く、マッソとの約束だからな。
呼吸の意識は吐くこと8割吸うこと2割だ。
それは日常生活もボルダリングも全て一緒。この吐く意識を念頭に続きを述べていこう。
2、ストレッチでは「吐く」、高負荷運動中も「吐く」!!
「はい、息止めないでー、ゆっくり吐いてー」
「吸って吸って吸ってー…ゆーっくり吐いてー」
なんて学生時代の体育の時間、部活での柔軟、はたまたジムのインストラクターとのストレッチ、言われた経験がある諸君は多いだろう。
ストレッチ、柔軟をする時に息をする、もとい吐くのは「息を吐く時に副交感神経が活性化される」からだ。
筋肉は力をかけてグイグイ伸ばしてはならない。
無理をして伸ばせば筋肉、筋肉と骨を繋いでいる腱が痛む。もっと悪ければ関節、靭帯が損傷する。
これは既に柔軟ではない、怪我だからな。
ゆっくり長い時間をかけてリラックスしながら伸ばす必要があるのだ。
リラックスするには副交感神経を働かせる必要がある。ちなみに吸う方、吸気は交感神経を刺激する。
息を吐く:呼気→副交感神経を活性
息を吸う:吸気→交感神経を活性
覚えておいてくれ。
「じゃあマッソ、筋力を出す時は交感神経を使ったほうがいいんだろ?じゃあ思いっきり吸おうぜ!」
まてぃ!
違う違う、確かに筋力のパワーを引き出すのは交感神経系役割だ。だがボルダリングにおいてはあくまで吸ってくれ!
確かに息を吸えば交感神経が活性化されて、筋力に優位かと思ってしまうだろうな。
しかし、人間は息を吸った方が筋力を発揮しやすい。
諸君らも試して欲しいのだが、吸いながら何かを持ち上げるというのはやりにくいと思う。
また息を吐くとボルダリングについてはより良いメリットがある。
それは
・息を吐き出すことで力を入れるときの「いきみ」が軽減される→身体のブレが減る
・息を吐く→腹筋が締まる→背筋にも伝わり脊柱が安定、体幹が締まる
のだ。
要は力を入れる時に息を吐くことで身体のブレが減り、体幹を支点に手足に力が入りやすく、また力が伝わりやすくなるということだ。
しかし実は人間、1番力が出るのは息を止めたところだ。この息を止めて筋力を最大限発揮することを「怒責」という。
確かに最大限力は出るが、正直ボルダリングには向かない。
理由としては4点だ。
・いきみにより身体がぶれる
・重量挙げなどのスポーツと違い、その後も登り続ける場合が多い(核心は1つではない場合が多い)
・酸素を急激に消費する為パワーが続かない
・血圧が急上昇する為、気絶のリスクがある。そもそも壁の上ではとても危険
などだな。
向いてないと言ったがかなり危険だ。息はし続けること。よろしくな。
力の入れやすさを図にすれば
呼吸を止める(怒責)>>息を吐く(呼気)>>超えられない壁>>息を吸う(吸気)
なのだ。
筋トレを行う際にも覚えておいてくれ。
この章でのポイント:
悪く遠いホールド(核心)ほど息を吐く
3、呼吸法の基本、腹式呼吸について
さぁみんな大好き「腹式呼吸」の時間だ。
腹を膨らませて呼吸をするものだが、正しくは「胸郭は膨らませずに横隔膜を下げて(結果内臓が圧迫されて腹が出る)呼吸をすること」だ。
胸郭というのは肺周りの壁だ。このスペースを胸腔という。お腹にも腹腔という空間が空いていて、ここには内臓が入っている。胸腔と腹腔を分けているのが横隔膜。
こんな感じだな。
普通我々が行なっている呼吸は胸式呼吸、胸が上下する。これをお腹が上下するようにお腹で呼吸をするのが腹式呼吸だ。
以下に簡単に図解しよう。
ご覧の通り、横隔膜が上下しているのがわかると思う。
この横隔膜が下がった時=腹が出ている時=肺が吸気している時、横隔膜が上がった時=肺が縮んでる=呼気しているとき、だ。
ではボルダリング中は?
なぜか、腹式呼吸は胸、また呼吸が荒くなると肩も上下する。上半身がぶれると重心が安定せずに身体がぶれるのだ。
ボルダリングでは遠距離にある劇薄カチやスベスベスローパーを取る時重心がぶれれば、モーメントによって壁から剥がされる。壁の上では繊細な動きが必要なことは諸君らもよく知っていよう。
対して腹式呼吸は腹が上下する為上半身がぶれ辛い。下半身に重心が下がる為、足にも力が入れやすくなり乗り込み、つま先での掻き込みも抜群にやりやすくなる。
腹式呼吸にすると良いことがもう1つ、ボルダリング中に腹式呼吸を続けることによって呼吸への意識が及ぶようになる。
腹式呼吸でバイタルチェックを制覇せよ
先ほども述べたが基本的に日常生活で呼吸について考えることは少ない。
なので腹式呼吸を積極的に行うことで「今自分がどんな呼吸をしているか」に目がいくようになる。
すると心拍、脈拍、筋肉の疲労状況などにも目が届くようになるのだ。
登っている最中に自分のバイタルを逐次把握することは完登率を上げるだけでなく、そのムーブ時のバイタルを覚えておけば他課題のオブザベ段階で自分がどこでどの程度疲労するのか、判断することができる。
結果、オンサイトや1課題に対するトライ数の減少により多くの課題が登れるようになり、経験本数がマッハで増えることに繋がるのだ。
即ち、強くなる。
この章のポイント:
腹式呼吸=重心下がって登り安定
腹式呼吸=呼吸への意識=バイタルへの意識=完登率激増
4、武道から盗み取れ!「丹田」を意識せよ!
さぁ鼻呼吸は身についた、腹式呼吸も制覇した。最後にたどり着くのは丹田だ。
丹田は第2チャクラとも言われており、解剖学上では残念ながらそんな言葉はない。諸君の声が聞こえてくるようだ。
「怪しすぎる」と。
まてぃ!
たしかに少し宗教的と言われる側面もある。なので解剖学的に言おう、丹田とは「下腹部の腹圧」のことだ。
ボルダリングは基本、どのムーブも腰上、下腹部が中心になっている。ここに重心を持って来られればそれが1番安定するのだ。
では丹田はどこなのか。
これは万人で微妙に異なるのだが、基本的に「ヘソ下5センチ、そこから更に腹の中5センチ」と言われているな。
まぁマッソ的簡単な判断方法は「腹式で限界まで息を吐いた時に1番力が入ってるところ」だ。
この辺だな。
章で話は出したがこの丹田、意識するまでが非常に難しい。
まず背筋を伸ばして座って、何もしていない状態でお腹に手を当てて息を腹から吐ききる。
それでもここか?いや違うか?という程度から始まる。
少しお尻の穴をすぼめるような、お尻の穴に力を入れながら腹式で吐いていくとわかりやすいだろう。
腹圧が最大になる所、要は腹の真ん中部分なので腹からとお尻から、両側から力をかけるといい。
またこの腹とお尻の穴に力を入れる、というのは丹田トレーニングにもなる為お勧めだ。
丹田トレーニングをもう少し詳しく述べよう。
丹田は下腹部の腹圧と言っただろう?要は腹腔腹部の腹圧、腹式呼吸でゆっくり鍛え上げられていく。
丹田を練るにはとても時間がかかるのだ。一説には腹を引っ込めて生活すると丹田が活性化すると言われている。
あとはお尻に力をいれたり、腹式呼吸してみたりと逐一意識づけとトレーニングを続けるしかない。
ただボルダリングの中で丹田を意識しやすいムーブはある。フラッギングだ、しかもとても深いフラッギング。
これだ。
この状態で左手を離し、バランスを取るために下腹部を意識、腹式呼吸をする。
こう言った日常生活ではなく、ボルダリング中に丹田を意識するタイミングを少しづつ作っていってほしい。
この章のポイント:
丹田は重心の要!焦らずゆっくりトレーニングしよう
さぁ呼吸法について述べてきた。
まだまだ謎が多い呼吸法、しかしその一端は共有することができたのではないだろうか。
丹田については長い時間を要するが、その他については取り入れれば直ちに効果を発現するものばかりだ。
進んで取り入れてほしい。
今回は以上だ。
諸君のより素晴らしいボルダリングライフを祈る。
タンパク摂取だけじゃ絶対ダメ!? 【保存版】クライマーの最新栄養学 3つの課題&2つの回答!
コンビニの「蒸し鶏のチルドパック」が大好きな紳士淑女の諸君。
おはよう。マッソだ。
正式名称はサラダチキンという。
あれは素晴らしい食品だ。
かなり手軽に固形のタンパク質を摂取することができる。そして私が愛してやまないのはファミリーマートのサラダチキンだ。
ここの物は味が豊富で飽きがこない。プレーン以外にもカレー味やスモーク味、最近だとカラムーチョ味なども登場しており、あっという間に平らげてしまう。
食べたことのない諸君は是非食べてほしい。
この商品はボルダリング以外にも、マシンジムなどで筋トレを主軸に取り組んでいる方々からも非常に好評だそうだ。小腹が空いた時に炭水化物を食べたくない、糖質を取りたくない時など重宝していると聞く。
現在の社会の風潮として、基本的にタンパク質=筋肉、炭水化物=糖質(太る要素)と解釈されている。少しスポーツを頑張っている方々、基本的に世に数多くいる「学生兼、スポーツマン」や「勤め人兼スポーツマン」、「主婦兼スポーツマン」など「兼業スポーツマン」の方々はこのように考えている方が大半を占めるのではないだろうか。
最近「糖質増加は寿命を縮める、脂肪増加が寿命を伸ばす」という論文が出た。
しかも医学会で権威のあるランセットからだ。
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)32252-3/fulltext
「糖質を増加させると寿命が縮まる」と端的に書いているが、勿論全てに当てはまるわけではない。ごはん党の紳士淑女諸君は落ち着いてほしい。
「過度な糖質」が寿命を縮めるのであって、基本的には問題ない。この過度な糖質というのは「食事の中での炭水化物摂取量が60.8%以上の食事」だ。
ちなみに日本人はもともと炭水化物摂取量が多い。元来米主体であるし、おかずも炭水化物量が多いからだ。諸君らもラーメンライスなどするだろう。そうすると炭水化物摂取60%は軽く超える食事などざらだ。
しかしまてぃ!
今回の論文はこの飽食の時代に一般的に生活している、もっと言えば「超高負荷運動をしていない方々をターゲットとした研究論文」だ。体内の糖質消費量が根本から異なる我々のような人間は対象でないのだ。
一口に人間と言ってもそれぞれの生活様式はアフリカと日本の猿ほどに違うのだ。しかも人間の場合距離はさほど問題ではない。例えば諸君の隣人と諸君の生活様式は大きく異なるだろう。
なので我々は我々の、我々が行なっている超高負荷運動を最大のポテンシャルで楽しむためには何をしないといけないのか、我々自身で考えなくてはならない。
では我々の様な超高負荷運動を行なっている者はどの様な栄養を摂取すれば最大のパフォーマンスが出せるのか、タンパク質神話は正しいのか、間違っているのか、そのあたりについて詳しく述べていこう。
筋肉はタンパク質で動いていない?!ガソリン=糖質!
よく勘違いをしている人が多いので当たり前の事だがきちんと述べておこう。
筋肉はタンパク質で構成されている。しかし基本的にはタンパク質で動いて(収縮して)いるわけではないからな!ここは超重要だ。
基本的に筋肉は糖で収縮している。収縮はグルコースを消費して行われる。このグルコースはグルコースがいくつも結合したグリコーゲンという形で筋肉中に保存されている。グリコーゲンは体内には血液から内臓から、今回の主役の筋肉まで隅々までグリコーゲンが行き渡っている。
中でも筋肉に貯蔵されている筋グリコーゲンの量はずば抜けていて、約80%が筋グリコーゲンとして体内貯蔵されているのだ。
「え?じゃあタンパク質は?それより脂肪は?グリコーゲンで筋肉が動くなら脂肪は消費されないじゃん…」
と思った諸君。なかなか鋭い。
筋肉の動くメカニズムをもう少し紐解くと筋グリコーゲンはATP(アデノシン三リン酸)を取り出し、それをメインに筋肉が動く。この筋グリコーゲン分解の際に乳酸が生成され、我々の腕に蓄積、最終的にパンプという症状で現れる。
そして筋グリコーゲンの他にもう2つエネルギーとなるもの、それがFFA(離脂肪酸)とアミノ酸(タンパク質構成要素)だ。これらの反応は酸素を使わない。無酸素運動とはこれだ。
我々の腕を疲労させる乳酸はやがて酸素を使って水と二酸化炭素に分解され、最終的には肝臓で筋グリコーゲンへと再合成される。酸素有酸素運動だな。酸素を十分に体内へ供給しないと乳酸が代謝されない。ボルダリング中にちゃんと呼吸をしようというのはこの為でもある。
乳酸が代謝されないと筋グリコーゲンが再合成されない、だから筋収縮がしにくくなり「ヨレ」が発生する。
しかし乳酸は何も全面的に悪者ではない。実は乳酸だってエネルギー源なのだ。しかし瞬発力重視のボルダリングで使いにくいのは確かだけどな。
筋肉は「白い瞬発力の高い速筋」と「赤い持久力の高い遅筋」に大別される。特にこの遅筋で乳酸をエネルギー源として使っている。
実はグリコーゲンは筋肉間で移動ができない。なのでその筋肉に貯蔵しているグリコーゲンを消費してしまえば、他所の筋肉からグリコーゲンをもらってくるということはできないのだ。
一方乳酸は筋肉間移動ができる。その特性から遅筋に乳酸を巡らせ代謝するということが体内で行われているのだ。
「で?結局脂肪はどうすれば分解できるの?」
失礼。話が少々長くなりすぎた。脂肪分解向けの運動は端的に述べれば、
「筋グリコーゲンの分解が強く促進される無酸素運動の後、運動強度を弱めていくと酸素を使って脂肪をエネルギー源とする有酸素運動に移行するから、激しい運動の後に十分酸素が吸えるくらいの運動をするといい。」だ。
以前の初心者女子向けキラキラエントリーで「無酸素運動を行い→有酸素運動に移行」は上記のことがあるからだ。
実は有酸素運動時には乳酸もエネルギーとして使われる。他にも程々に血流を高めることで、乳酸消費が早い筋肉に乳酸を積極的に流せる効果もある。
有酸素運動は疲労回復に効果的というポイントはここだ。なのでダウンやレスト日でも有酸素運動の範疇で積極的に身体を動かしたほうがいい。(アクティブレストという)
そう言った意味でも無酸素運動→有酸素運動の順番が正しいのだ。(興味があれば乳酸シャトル理論を調べてくれ)
諸君も興味があればキラキラエントリーを読んでほしい。キラキラしながらもどこかゴツいのがマッソクオリティだ。
話を戻そう。
筋グリコーゲンで筋肉が動く、筋グリコーゲンは乳酸になり、乳酸は酸素を使って代謝され、再度筋グリコーゲンが合成される。
ここまではいいな?
でもこの乳酸から筋グリコーゲンという反応は残念ながらすぐに起こるわけじゃないのだ。パンプが解消されたからと言ってそれは筋肉に溜まった水分が体内に散ったからで、疲労物質である乳酸が筋グリコーゲンになったわけではない。
ほとんどのスポーツでは運動後20分から30分で体内の乳酸量は半減する。
しかし超高負荷運動であるボルダリングは1時間経っても運動前のレベルまで体内乳酸濃度は下がらないと言われている。
課題が見えてきただろう。
我々が対処できるこの問題の解決法は
①体内の乳酸分解を速攻で終わらせる
②そもそも体内の筋グリコーゲン量をガツンと増やす
③ボルダリングの中で粛々と摂取する
さぁ今回は全てのクライマーに送るゴツめの栄養学。なので食物摂取の観点から解決法を述べでいくぞ。
マッソ愛用のエネルギーチャージ食品も紹介していく。
最高に使えるエントリーにしていくのでブックマークをしてから読み進めてくれ。
以下に回答を述べていく。
①の回答:ボルダリング中の乳酸分解を最速にせよ!
上記に述べてきたように乳酸を溜めない&溜まっても速攻で分解することが超高負荷運動であるボルダリングには求められている。
無酸素運動がメインで、スピードと瞬発力なによりも求められる。その為乳酸はエネルギーとしては十分に使えない。
それも無しではない。ちょっとしたレスト中にジョギングをしたりするのはいいかもしれない。
しかしこれはコンペ向きだな。次のトライまで時間がある&必ず落とさなければならないなど有酸素運動をすべき条件が整わないとモチベーションが上がらないだろう。
それにいちいちそんなことをしたらスタッフやジムのお客から変なニックネームを付けられそうだ。
では今回のテーマ、栄養の観点から見ていこう。
乳酸にはクエン酸が効果的?なのか?
諸君、栄養的に乳酸を減らしたければクエン酸を摂取しよう!
乳酸はクエン酸回路というところで代謝されている。最終的に乳酸は肝臓で筋グリコーゲンに再合成されていくので、このクエン酸回路を円滑に回してやる為のクエン酸を摂取する事が1番の近道だ。
いやまてぃ!
上記のように言いたいところだが、正直この説はなかなかに説得力が薄いのだ。
クエン酸回路は確かにクエン酸で回している。しかしこのクエン酸回路はミトコンドリアの内膜の内側で行われている。
この場所を表現するなら駅から徒歩20分かかるボルダリングジムみたいなところだ。そんなマイナージムにボルダーが来るのか?しかもミトコンドリアは内膜と外膜、2つの膜で成り立つが、クエン酸は内膜を透過できない。どうやって関与するのか?なのでこの乳酸速攻分解説はなかなか珍妙なのだ。
他にもクエン酸の効果として血液中のpHを正常にするなど諸々話の種はあるが、なかなか化学的データとして整合性が取れてないのだ。
なので現段階ではクエン酸の乳酸速攻分解説は信憑性に欠ける。
続、①の回答改め
③の回答:クエン酸よりコーラを飲め!
ボルダリング中に乳酸の分解を促進する事はなかなか現実的ではないことがわかってきたであろう。
ではどうするか、
私は「疲労物質を代謝させるのは時間がかかる、だからそれは身体にお任せする。とりあえず今登る為には即エネルギーとして使われるグルコースを摂取する」をお勧めしたい。
そうなると③ボルダリングの中で粛々と摂取するの回答となる。
今まで述べてきた通り、無酸素運動に必要なのがグルコースだ。瞬発力が必要なボルダリングのような高負荷運動は基本的にグルコースをメインのエネルギーとして利用している。
勿論グルコース分解により乳酸は発生するが、乳酸をどうにかしようと思っても我々に出来ることは呼吸をしっかりして酸素を取り込み、乳酸の代謝を促す、要は有酸素運動に繋げてやるくらいだ。
何かを摂取して乳酸代謝を、というのは難しい。
なので即座にクエン酸回路を回して乳酸の分解を促すよりも、手っ取り早く単糖類、要はグルコースだな、これを取るべきなのだ。
そこにアプローチするのはなんとスポーツと縁遠いと思われるコカコーラ社のコーラだ!しかも砂糖がinしてある赤いやつだな!
これだな。
諸君も選手が飲んでいるというより、スポンサーとしてのイメージが強いだろう。しかしコーラは効果を正確に理解して適正に運用すれば、超高負荷運動にベストマッチする食品でもある。
コーラ、もとい高糖質炭酸飲料をスポーツで摂取する利点は速やかなエネルギ摂取だ。またコーラであればカフェインが少量含まれている為、若干の覚醒効果も期待できる。
摂取量は1度のボルダリングで300ml〜500ml程度に留めよう。この量を1日の中で分けて飲む。
摂取タイミングでベストなのは運動の1時間前だ。ここで血液中のグルコース濃度、要は血糖値を上げておき高負荷運動に備えさせる。
随時運動中もこまめに取っても良いが、どちらかと言えば前半に取り、中盤から後半は水などに切り替えよう。中後半の糖分はエネルギーとして使用されない割合も上がってくるからだ。
そして運動後の摂取もお勧めだ。運動後摂取することによって、ブドウ糖が筋肉疲労からくる筋肉分解を抑制することが判明している。
コーラは正しく使えばエネルギーとしての利用から覚醒促進、果ては筋肉分解抑制まで幅広く活躍する素晴らしい飲料だ。
ただし、アスリートなら平日にコーラを乱飲すべきでない。
コーラは100mlで45kcal、しかも中身はグルコースや液糖なので吸収性がすこぶる高い。肥満まっしぐらだ。是非コーラの楽しみは運動中にとっておいてほしい。
逆にカフェイン量は成人では1日400gに抑えるべきという意見の中、意外に少量で 8gしか含まれていない。なのでカフェインの効果を万全にしたいならボルダリング前にコーヒーを飲んだほうがいい。
長くなったが言いたいことは「ボルダリングにはコーラ!」だ、
2の回答:短期間のカーボローディングを制覇せよ!
1の回答では乳酸を分解しようとしたら結局グルコースを増やすことに結びついてしまったな。
しかし今まで述べたのは、基本的にはジム直前〜ボルダリング中の、言わば「緊急対応的エネルギー」の話だ。
グルコースを場当たり的に摂取量しただけではすぐにエネルギーは枯渇し、我々の筋はヨレてしまう。では長時間のボルダリングを保たせる為にはどうすればいいのか。
それが今回の題目、短期間のカーボローディングだ。
カーボローディングというボルダーの諸君には聞きなれない単語が出てきたぞ。
カーボローディングは自転車競技ではかなりメジャーな筋グリコーゲンの貯蔵量を増やす方法だ。
カーボローディングをとても簡単に説明すると「1週間くらいかけて段階的に高糖質食品を食べることによって、筋グリコーゲン量を3倍、肝臓グリコーゲンを2倍くらいに持っていきますよ」というものだ。
これだけ聞くと夢のようだが、我々ボルダーは1週間登らないことは殆どない為実践しにくい。
またカーボローディングは本気でやると段階を踏んでトレーニングと食事内容のバランスと取らねばならない。
1週間で仕上げるように身体を作りこんでいくのだが、最初の3日は脂質を多く、糖質を少なく摂取しながら超高負荷運動を繰り返して身体中のグリコーゲンを空っぽにする、で残りの4日で糖質食べまくってグリコーゲンの貯蔵キャパシティを上げる、などかなりハードな下準備をせねばならない。
まさに1レース走ると5、6kg体重が落ちるという自転車競技向きの身体の作り方だ。
・さあ、短期のカーボローディングだ!
今上記で述べた1週間周期のカーボローディングは「長期のカーボローディング」だ。
実は短期のカーボローディングもあり、これが非常にボルダリング向きなのでオススメしたい。実際マッソはこの短期間カーボローディングを実践することにより5時間フルにトライできるようになった。
ここに書くのはマッソのような中2日のレストを主軸にしているボルダーを例にする。
step1 ヨレ切るまで登り、体内のグリコーゲンをできるだけ減らす。筋肉疲労を残さない為にプロテイン25g、ビタミンB群を30分以内に摂取する。
step2 2日間糖質メイン(糖質60%〜70%)の食事を1日3回行う。ただし朝、昼にはタンパク質だけだなく脂質をきちんと接種すること。また3食ともビタミンB群をサプリで補う。就寝前にアルギニンを摂る。
step3 ボルダリング3時間前には食事を終わらせる。1時間前くらいからコーラの接種を始める。(BCAAも飲むならこのタイミングで)
上記のように行っている。
まず「ボルダリングでヨレきる」のは重要だ。ここで体内のグリコーゲンをなるべく枯渇させることでレスト時によりグリコーゲンを欲する身体へと準備を整えることができる。
炭水化物、それに含まれる糖質を意識的に食べることが主軸だ。糖質が多分に含まれている食品と言っても理解しにくいと思うが例を挙げておくと、白米・うどん・餅・パスタなど主食として摂れる物、ジャガイモ・サツマイモ、サトイモなどイモ類もデンプン質が豊富で糖分となる。果物類も糖質が多いな。
これら高糖質食品は1回の食事で大量に食べればいい物ではない。一日の中でこまめに摂取してくれ。
・ビタミンB群の効能を制覇せよ!
ビタミン、とくにB群の接種を盛んに進めているのは理由が2つある。
①我々にとって超重要な筋修復促進やタンパク質吸収促進、肝臓の代謝活性、グリコーゲンの元になる糖質の代謝促進、睡眠の質向上など計り知れない効果
②B群は水溶性ビタミンなのでこまめに摂取しないと体内量を十分に維持できない
筋肉を意識している者たちの中ではビタミンB6などは超有名だ。B6はタンパク質分解、タンパク質再合成などタンパク質に関する事ほとんどに携わっている。ちゃんと接種していないといつまでたっても筋疲労が満足に修復されないのだ。レストを短く、濃いものにするためにも必須のビタミンだ。
B群は野菜にも含まれているが、水溶性ビタミンなので調理中に流失してしまう量も多い。ただでさえ身体を酷使している我々はきっちり摂取するためにサプリを使用することが推奨される。
マッソが好んで接種しているのはディアナチュラのマルチビタミン・ストロングだ。
ディアナチュラ ストロング39アミノマルチ 300粒 (100日分)
- 出版社/メーカー: アサヒグループ食品
- 発売日: 2014/02/10
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
- この商品を含むブログを見る
このサプリはビタミンB群だけでなく、ビタミンCは勿論、アミノ酸まで網羅している。日常で足りなかった栄養を補うためにも、疲労回復促進にも持って来いなのだ。
しかも価格も安く1換算で3円くらいだ。是非お勧めしたい。
飲み方はstepで述べた通り1食1錠ずつ分けて飲むことをお勧めする。
・BCAAを理解せよ!
BCAAについても説明しておこう。
BCAAはタンパク質を構成する3つのアミノ酸の総称だ。
「バリン」、「ロイシン」、「イソロイシン」だな。
なぜBCAAを接種するかと言えばタンパク質はアミノ酸で構成されている。我々が食べたタンパク質も体内では一度アミノ酸まで分解され、それが各々の筋肉へ運ばれ、我々の必要なタンパク質へ再合成されている。なのでプロテインでタンパク質を接種するよりもBCAAで取ったほうがさっさと筋肉に再合成されるよね、という理屈だ。
上記stepでは運動前にBCAAを接種する事を述べているが、これは「もしBCAAを摂りたいなら」というくらいだ。高負荷運動では筋グリコーゲンが積極的に使用されると述べてきたが、同時にアミノ酸もエネルギーの1つとして使われている。それを補うために接種しておくこともいいかもしれない。
ただ運動中のアミノ酸使用量は筋グリコーゲンと比較すれば格段に少なく、通常の食生活を行っていれば運動時のアミノ酸量は事足りるとマッソは考えている。
運動後にBCAAを摂らないのはプロテインを飲むからだ。それでタンパク質は事足りる。この時にプロテインの代わりにBCAAで接種しても吸収が早すぎて十分な筋修復に繋がらない説もある。なのでマッソ式には「BCAAを摂るなら運動前、もしくは就寝前」なのだ。
就寝前はBCAAの効果よりもアルギニンの成長ホルモンドバドバ効果を狙っているのだが、その際はこのBCAAを摂っている。成長ホルモンは筋修復に必要不可欠なホルモンなのだ。
このサプリがどのように我々の身体に関わっているか、ボルダリングを制覇するためどの様な睡眠をとるべきなのか、こちらのエントリーでゴツく解説している。時間がある諸君は読んでみてくれ。
さあ長くなったが、結局述べたのは「体内でエネルギーとして使われるのはなにか」ということだ。
1番に使われているのは糖質、2番目が乳酸、3番タイで脂質とタンパクだな。
なので血中アミノ酸濃度に気を配るなら普段の食生活を見直し、糖質を積極的にとること。間違ってもボルダーは低糖質など行うべきではない。
ただし脂質の摂りすぎには気を付けてくれ。糖質=お菓子ではないからな。脂質も摂るが基本的な資質は日々の食事で十分だ。その点留意するように。
今回はこれで以上だ。
諸君、今後も良いボルダリングライフを。
健闘を祈る。
女性こそ絶対にボルダリングをすべき理由!至極の3選!下の巻【太らないダイエット・冷え性完治】
本日も「おしゃれ」に余念がない紳士淑女の諸君。
おはよう。マッソだ。
おしゃれは良いことだとマッソは思う。
自分の好きなファッションをし、毎日を鮮やかに彩る。
身体だけではなく、心も前向きに明るくなるものだ。
世の中には「おしゃれが趣味」という方も多く、多彩なファッションが出回っている。
そしておしゃれは日常生活は元より、スポーツジムでは戦闘服にもなりうる。
自分のアイデンティティを服装に持ち込むことによってスイッチが切り替わるのだ。
スポーツジムに行くモチベーションが上がらない、なんとなくやる気がしないという方は服装を一新してみることをお勧めしたい。
なるべく自分のお気に入りのジーンズやtシャツ、パーカー、女性なら髪留めなど、
「ジムだからなんでもいい」ではなく「ジムに(戦いに)いくんだから!」
くらいの気持ちでコーディネートしてみてはいかがだろうか。
さて、ファッションといえばインスタだったな。前回のエントリーから引き続いていこう。
さあ淑女諸君垂涎、ヒイヒイ間違いなし、女性こそボルダリングを始めるべき理由!至極の3選 下の巻だ!
前回はボルダリングとインスタの相性が最強な理由を述べた。
ジムと言ってもいつ行けばいいのか、そして写真の撮り方から編集方法、果てはジムの選び方まで記載したヘビーなエントリーとなっている。
そちらも必読だ。見てくれたまえ。
さぁ残り2選。
勿体ぶらずに述べていこうと思う。
ヨダレを拭うタオルの準備を忘れずに以下のページへ読み進みてくれ。
冷え性とダイエットを同時に制覇せよ!
2選と言ったがすまん!
「冷え性」と「ダイエット」は切っても切れない関係なのだ!並行して進めるぞ!
さあ意外なワードが飛び出してきて驚いている諸君も多いだろうか?
そう、ボルダリングで冷え性が改善、または完全に治るといったことが実際にモデルケースとしてあるのだ。
ではなぜボルダリングが冷え性改善に役立つのか、また「どういうボルダリングをすれば」冷え性が改善するのか、ダイエットとの関係は?
軒並み述べていこう。
冷え性改善とダイエットの切っても切れない関係!
冷え性もダイエットもボルダリングなら同時にアプローチすることができる。まさに美味しいとこどりなのだ。
というのも冷え性もダイエットも3つの要素で構成されることが多い為だ。それが
①基礎代謝の低下
②末端、内臓、筋肉組織と全身の血流低下による代謝低下
③姿勢が悪い(関節が硬い)
である。さあこれに対するボルダリングの回答が以下3点だ。
①ボルダリングは全身運動であるが、特に手足でホールド(壁についているカラフルな石)に取り付くので、末端まで血流が巡りやすい。
②ボルダリングは有酸素運動と無酸素運動の連続。内臓系にも筋肉組織にも多大な血流を生む。
③ボルダリングを続けることによる「体幹」が姿勢を矯正する。背筋、腹筋、大胸筋バランスが安定する為、猫背の矯正に直結する。
では①〜③の裏付けについて説明したい。
①末端の血流を支配せよ!
ボルダリングは全身運動だ。ボルダリングの基本は手で身体を持ち上げて登るのではなく、ハシゴを登るように足を上げてその後に手で身体を支えて登って行く。
最初のうちはこの「足を先に、手を後に」がなかなか難しいのだ。
ホールドがなんとなく頼りなくて、落ちるのが怖い、だからどうしても
「手でホールドをガッチリ掴んで→腕で身体を引き上げる」
動作になってしまう。それによって腕で登っていることになってしまう。
腕は足より力が弱いためすぐに疲れてしまうのだ。
だが最初はそれでいい。
腕を使いまくることによって、淑女諸君の陶器の様な腕がフランスパンかの如くパンパンに張るはずだ。これをボルダリング用語でパンプと言う。簡単にいうと「腕の筋肉に血液が入りまくっている状況」なのだ。
これがいい。
冷え性の原因の1つに、末端組織(手足の指先など)の毛細血管量が少なく、結果末端まで行く血流が減り、末端が冷えるものがある。
もともと冷えてる所にも充分な毛細血管はあったのだが、何かのタイミングで血流が衰えたことによってその毛細血管が使えなくなってしまったのだ。(これを毛細血管のゴースト化と呼ぶぞ)
1つの血管のゴースト化は他の血管のゴースト化を呼ぶ。血流が1つ悪くなると連鎖するのだ。
するとどんどん血流が悪くなり、とめどない冷え性ループに陥ることになる。重度の冷え性の1要因でもある。
しかし安心してほしい。毛細血管は何歳からでも増やせる!
毛細血管を増やすには①血流を良くし、②自律神経を高め、③睡眠時間を増やせばよい。
そしてボルダリングはまず腕への血流促進効果は先ほどに述べた通りだ。初心者の頃は腕を使うので腕にくる。
「腕疲れるよねー、もうやだー」
淑女らの声が聞こえてくるぞ!
しかしまてぃ!
だがここでやめてはいけない。
これがそうだな、毎週連続で行って3回目のボルダリングだ。その行き慣れてきた頃には、いつのまにか足で登ることにも慣れているのだ。
そうなればしめたもので、足にも血流が巡ってくる。上手くなればなるほど足を多用する為、足の毛細血管もどんどん増えてくる。足の指先をホールドを掴むようにグーにすることも多い為、血流は増える一方。ウハウハだ。
また自律神経の発達にも効果がある。
自律神経失調症の方がボルダリングを取り入れることによって、仕事とのバランスがうまく取れている話もある。
睡眠については他のエントリーで述べたので参考にしてくれ。
②「運動の質」の違いをマスターせよ!
無酸素運動と有酸素運動は運動の質が異なる。各々の運動とボルダリングの見過ごせない関係について述べていこう。
この2つの運動形態の違いは、
・筋肉をつける無酸素運動
・脂肪をおとす有酸素運動
で覚えておけばいい。
「筋肉をつける」というとマッチョムキムキボディービルダーを想像すると思うが、安心してくれ。
彼らは食事から睡眠から筋トレからサプリからカロリー、量、時間まで徹底的に管理し、24時間365日を筋肉に捧げて生きている、しかも「筋肉を付ける抜群の才能」を持った連中だ。
あのようにははならない。ていうかなれない!
ここでいう筋肉筋肉量を付けるというのは「基礎代謝があがる」という認識だ。
基礎代謝というのは「寝てても消費するカロリー」だ。魅力的だな!「何もしてないのに痩せる人」というのはこの基礎代謝が高い人のことだな。
ボルダリング初心者の諸君は登った直後、脈が上がり、うっすら汗をかく、少し息が切れる程度の有酸素運動がメインになるだろう。
この有酸素運動は血液循環を緩やかに促進する。それによって血液中の老廃物分解の促進や、内臓機能を回復させる効果があるのだ。
また有酸素運動が分解してくれるのは脂肪。ダイエットに1回でもトライしたことのある淑女諸君はこの運動、聞いたことがあったと思う。
しかし脂肪は分解に時間がかかる為、有酸素運動は長時間やらねばならないデメリットがあるのだ。
ボルダリングが上手くなり、瞬発的な力を必要とする課題が増えてくると無酸素運動の比重が高まる。ホールドも小さく、また遠くなり、脈拍の上昇も初心者時代とは比べ物にならない。
私が推奨する痩せるボルダリング方法は
無酸素運動で腹筋、背筋、大胸筋などの体幹に筋肉をつけ消費カロリーを上げる
⇩
ゆっくり長く登る有酸素運動で脂肪燃焼を高める
ものだ。
女性ボルダーで上手い人がほぼ皆痩せているのはここに理由がある。
上手い人は男女問わず難しい課題を登る。難しい課題、ジムにもよるが4、3級程度から、相当に身体を使わないと落とせない課題が大幅に増えてくる。
そうすると嫌でも無酸素運動の状況に置かれてくるのだ。
私は楽して痩せられますと言ってはあげられない。
淑女の諸君は一口にダイエットというと摂取カロリーを減らす、ご飯の回数(糖質自体)を減らす、など「口に入れるもの」を減らしがちだ。
それはまてぃ!
そんな淑女諸君は一生摂取カロリーを減らすのか?食べ物を死ぬま制限し続けるのか?
我々脊椎動物は摂取した食物で身体を使っている。それは諸君が大嫌いな脂肪は勿論だが、筋肉とて同様だ。
食物摂取が減るということはせっかく脂肪を燃やしてくれている筋肉までも減らす結果になってしまう。
リバウンドとは
(特に糖質を)食べないダイエットをする→全身の筋肉量が減る→基礎代謝が落ちる→糖質を取り始める→(筋肉が落ち、カロリーが消費されないため)太る
から起こるのだ。
もっと簡単に言えば「消費カロリー>接収カロリー」であれば太らないということである。
上記を見てもらえればわかると思うが、男女ともに年齢が上がれば上がるほど基礎代謝は落ちていく。それなのに自ら筋肉量を落としてしまえば脂肪は増えていく一方だ。
少し厳しいことを述べた。しかし上記の基礎代謝とダイエットの関係は筋肉フェチなスポーツマン、ウーマンの中では割と当たり前のことだ。
残念なことに楽をして痩せられる方法をマッソは知らない。
しかしボルダリングは「割と楽しく、しかも継続出来て、体感などの大きな筋肉を鍛えるのでシェイプアップの持続性がすこぶる長い」ダイエット方法なのだ。
ボルダリングで無酸素運動の課題、要するに「1回登るごとに息が切れる課題」に取り組めるステージまでたどり着けば諸君の人生、バラ色直前だ。
ここにたどり着くまでは1週間に2回ジムに行くことができれば3ヵ月あればたどり着ける。よほど今まで運動をしていなかった女性であれば5か月程度で叶うだろう。
これを「長すぎる、なぜそんなこと…」と思わないでほしい。
「もうこっからの人生を全部バラ色にすっから!」の精神だ!
実はジムには出会いも待っているぞ。ホームジム(いつも行くジム)ができれば友人も多くできるし、なんならジム友達同士で結婚した人も私は知っている。
ダイエットが続かない理由は一緒に続ける仲間不足も大きい。
「ダイエット」という目的ではなくとも、手段の「ボルダリング」で仲間ができまくるのだ。仲間ができれば多少ジムに行きたくなくとも、なんとなく足も運びやすくなるもの。
そのあたりの「ボルダリングジムでの仲間・恋人づくりの方法」については別の席で述べる予定だ。
楽しみにしていてくれ。
さあ話を戻そう。
この「無酸素運動」レベルのボルダリングまでくればかなりの基礎代謝がついているはずだ。
普通にケーキを食べ、フラペチーノを飲み、お酒にうつつを抜かしても体重計で一喜一憂することはほとんどなくなる。
ダイエット目的なので勿論身体の見た目が変化する。
どの様に変化するかざっくり述べておこう。
腕は肩から指先まで細く引き締まる。
特に上腕は筋肉質になる。しかしホールドを握った時に筋組織が少し浮く程度で、日常生活ではさほど気にならないはずだ。むしろ二の腕などは明らかに引き締まる。「振袖」がなくなるぞ。
胸回りは大胸筋が強化された関係で多少のバストアップがある。バストアップというと少し語弊があるが、大胸筋がバストを釣ることで形がよくなるのだ。これは見過ごせない。
そして腰のくびれ。脇腹にある筋肉、腹斜筋と呼ぶが、ここを重点的に使用するので腰回りに恐ろしく綺麗なくびれができる。
一流選手もどんなにゴツくてもくびれは一級品だ。それが割と早い段階で手に入る。素晴らしいことだ。
ものすごく上手い男性ボルダーを見ると背中ゴリゴリ、胸ムキムキな方も多い。
そんな風になることを恐れる淑女諸君が意外に多いことを私は知っている。
しかし女性はホルモンの関係でそのレベルまでは到達できないから安心してほしい。(オリンピックを目指すなら別だが…)
むしろ女性の場合筋組織が肥大というより筋組織が密になることが多い為、かなりのシェイプアップを期待できる。上手い女性はは手足、背、胸全てがなぜかすらっと細く、「なぜあの腕であんな小さいホールドを持てるのか」と不思議に思える方が多い。
③姿勢を矯正せよ!
最後、姿勢だ。姿勢も冷え性の一大要素となっている。姿勢の中でも冷え性の原因となっている親玉は「猫背」だ。
女性はただでさえ筋肉量が少ない為、血流が滞り冷え性になりやすい。
現在でも女性の方がデスクワークが多いからな、動き回る営業と違ってどうしても身体を動かさない=筋肉を動かさない=血流が悪くなるの循環に陥りやすいのだ。この猫背、頭を支えている抗重力筋という筋肉を酷使してしまう為、筋肉が凝り固まりなお一層血流が悪くなる原因を生み出す。
本来、抗重力筋を軸に首、肩、背骨で支えるのだが、その首や肩ですらも前側にでて身体が前傾しているので頭を支える器官としてうまく機能してくれないのだ。
そして背筋と腹筋、胸筋のバランスが崩れているので整体などで修正しても、すぐに猫背に逆戻りしてしまう。
姿勢の根本的な解決にはバランス良く筋肉を付けること。また首回り、肩周り、背中、腰周りの「大きな関節の柔軟性」の向上が不可欠なのだ。
その点ボルダリングは身体中の筋肉を使う。腕や足は上記した通りだが、ボルダリング特有のホールドを取るときに使う「ムーブ」という動きが体幹を強烈に刺激する。結果、背筋、腹筋、胸筋のバランス良い筋量増加に結びつく。
またムーブの中には股関節や腰回り、腕周りの柔軟性が求められるものが多々ある為、筋肉量増加+柔らかい筋組織形成にとても有効だ。
姿勢の矯正に役立つ理由がわかるだろう。あとは日頃の生活で姿勢を意識し、胸を張っていれば綺麗な姿勢に近づいていく。
そして筋肉量が増える為、そもそも冷え性に効果が高い。
また体幹は大きな筋肉、小さな筋肉両方で構成されており、大きな筋肉は当然必要なエネルギーも多い。その為基礎代謝アップにも大きく貢献してくれる。
筋肉はすべてを解決する、最高のソリューションなのだ。
さぁいかに冷え性とダイエットが関連しているか、またボルダリングがその解決にいかに貢献できるか、おわかりいただけただろうか?
実は淑女諸君にボルダリングを紹介したい理由がもう1つあったのだ。
しかしそれは淑女諸君だけではなく、紳士諸君にも当てはまるもの。「出会い」についてであったので、また別の席で述べることにしよう。
さぁ淑女諸君。面倒がらずに、怖がらずに是非ボルダリングの世界に足を踏み入れてほしい。
ボルダリングは壁と向き合うことがスポーツとして成り立っている不思議な世界だ。
壁があれば一人でもできる。それはそうだが寂しいものだ。
だからこそ壁の下では仲間意識があり教え教わる、意外と会話に持ち込みやすいスポーツなのだ。
それに最初から登れる人は皆無と言っていい。なぜなら日常から「何かに登ってた」人は皆無に等しいからだ。
なので挑戦者を笑うようなやつは全くいない。
登り方がわからず困っていれば聞いてみよう。とても親切に教えてくれるだろう。基本的にボルダーは教えたがりなのだ、マッソも御多分に漏れずこんな話を述べている。
では諸君、ジムで垣間見えることを楽しみにしている。
諸君らの健闘を祈る。