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アスリートは知っていた!ボルダリングと睡眠の深い関係

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電気毛布を敷き、電気アンカを持ち、また電気毛布をかける、そんな冷え性の淑女に先日出会い驚愕した。

そんな紳士淑女もこの中にはいるのだろうか?

 

おはよう。マッソだ。

 

彼女には布団乾燥機という文明の利器を紹介して差し上げた。

 

布団乾燥機とは布団にホースを突っ込んで熱風を送り、汗などで湿った布団を乾燥させ、ダニ、カビの除去などを行う優れものだ。

 

寝る前に使うと布団が温まり至極快適なのだ。

 

まるで直前までじいや、ばあやが温めてくれていたような寝心地である。

その温もりに包まれれば、瞬時に夢の世界へ落ちることやむなし、だ。

 

良質な睡眠の為にはマストなアイテムだろう。

 

[プチ情報]冷え性について

 

 冷え性の原因はさまざまだ。

 

そして冷えは万病の元でもある。

冷えにより血流は悪くなり、内臓機能は低下、免疫系が落ちる。

 

結果として、怪我、病気の多発などに繋がりかねない。

レストの効果も発揮されない。

 

やっぱり登れなくなる。

 

 

ちなみに私はだいたいの冷え性ボルダリングで治る、と思っている。

 

 

1つには冷え性には運動不足が起因しているものがあるからだ。

これには有酸素運動が向いている。

 

ロープをつけてゆっくり登るトップロープライミング有酸素運動レベルで登れる。

しかも手足を使わざるを得ないスポーツの為、末端まで血流が巡りやすいというメリットがある。

 

他にも姿勢(猫背)による冷え性がある。

 

これは長年の猫背により筋肉バランスが崩れていることによっておきる。

特に背筋と腹筋、大胸筋のバランスだ。

 

これこそボルダリングで必要な「体幹」の出番である。

体幹は激しいスポーツ中の姿勢の維持の根幹を担う筋肉群だ。

それは勿論日常生活においても身体を正しいポジションに保つ役割を担っている。

 

体幹が付く=姿勢を保ちやすくなる、ということだな。

 

だが諸君。

冷え性のこの話はここまでにしよう。

 

これからボルダリングを始める淑女諸君がヨダレ垂れ流してヒイヒイ言うような内容はまた別に記す。

 

楽しみにしていてくれ。

 

さぁ、今回は睡眠の話だ。

 

お布団は人生の1/3を過ごす場所でもあり、大金を注ぎ込んでいる者も多いだろう。

 

私はその価値があると思っている。私も睡眠が大好きだ。

三大欲求の中で1番強いのは睡眠と断言できる。

 

睡眠の重要性は言わずもがな、普通に生活をしていても睡眠の質が重要であると言われて久しい。

最近は睡眠負債という言葉を諸君らも頻繁に聞くだろう。

 

ではボルダリングを日常的に行っている我々はどうか?

 

勿論一般の方々以上に重要視し、正しく理解し、使いこなせねばならない。

 

そう、睡眠は「ツール」なのだ。

 

なので今回、レスト中の過ごし方について再評価をしようと思っていたが、睡眠に限って述べていきたいと思う。

 

 

ゴールデンタイムを制覇せよ!

 

睡眠にはゴールデンタイムがある。


諸君らも聞き及んだことがあるだろう、「成長ホルモンが最も出る、22時から2時の間」だ。

 


まてぃ!

 

 

それは嘘だ!騙されているぞ!

 

…嘘というのは言い過ぎた。


確かにゴールデンタイムは22時から2時なのだ。

ただ成長ホルモンとの相関性はあまりない。

正確に言えば

1、就寝後3時間、深く寝入ったタイミングで最も成長ホルモンが分泌される。

2、体内時計を整え、素晴らしい睡眠導入を実現する為にいつが朝か、22時以前の就寝が望ましい。(我々人類はメラトニンにより太陽が出れば活発に、夜になると沈静するようにできている)

 

 

ホルモンと睡眠は密接な関係を持っている。重要なのは成長ホルモンだけではないのだ。

主要なホルモンについて以下に表を掲載する。

それを見ながら詳しく述べていこう。

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まず簡単に表の説明をしよう。

 

横軸が我々の一日の生活を時間軸にしたものだ。

その時間軸の中で我々の体内でのホルモン分泌量を表したのが縦軸だ。

 

1番上から体温、それに続いて3種類のホルモンが記載されている。

 

 

ホルモンを制覇せよ!

 

1、メラトニン

 

これは「睡眠導入ホルモン」だ。

 

メラトニンが出ると眠くなると理解しておけばいい。

 

このホルモンは光によって量が調整されていて、体内時計の調整を行っている。

朝日を浴びると減少するが、また14時間程度経つと再度自動で分泌される優れものだ。

太陽光を浴びるとシャキッとしてくるのはこいつのおかげ。

 

実はこのメラトニン、抗酸化作用があり「老化防止ホルモン」とも呼ばれている。

細胞の新陳代謝を促す為、高負荷運動後の睡眠にはなくてはならないホルモンだ。

 

2、成長ホルモン

 

諸君らも馴染み深いだろう。

 

子供の、特に骨の成長には欠かせないホルモンだからな。

 

勿論子供の時だけじゃなく、我々にもこの成長ホルモンというのは最高なんだ。

子供の成長を促進するだけではなく、皮膚形成や代謝促進、疲労回復、脂肪分解など多岐に大きな役割をもっているのだ。

 

この成長ホルモンは高負荷の筋肉トレーニングを行った場合も分泌される。

 

要はボルダリング中にも分泌されているのだ。

この時の成長ホルモンは筋疲労で分泌された乳酸で脳が刺激され分泌が促進される。

結果として脂肪分解が促進されるのだ。

脂肪分解は運動強度のみに依存しない。

運動の仕方によっても変わってくるから注意してくれ。

 

成長ホルモンは

 

①熟睡中

 

②高負荷の筋肉トレーニング

 

の2パターンで活発に分泌されるのは覚えておこう。

 

3、コルチゾール

 

こいつはストレスホルモンだ。

 

現代社会の闇を担っている。

 

ストレスフルな状態になると盛んに分泌されるようになるのだ。

なので夜間の分泌は抑えられ、朝起きると量が増える。

 

ただし、コルチゾールが分泌されると身体も活性化する為、なくてはならないホルモンでもある。

血糖値調整に関与しているホルモンだ。

 

勿論それだけじゃない。

 

コルチゾールは強力な抗炎症ホルモンでもある。

しかも皮膚炎症の緩和だ。

 

指皮が剥けて泣きを見たことは諸君らも1度や2度ではないだろう。

そんな傷ついた指皮の消炎作用を担っている。

それだけで素晴らしいホルモンだということがお分かりだろう。

 

大体のホルモンの働きがわかったところで表に戻ろう。

 

成長ホルモン、メラトニンは睡眠後にホルモン量が増えている。

成長ホルモンは特に顕著で睡眠導入直後にピークが来るのだ。

ただし気をつけたいのは同様に睡眠導入直後に1番深い睡眠となっているということ。

 

実はこの成長ホルモンは深い睡眠時でないと大量の分泌はなされないのだ。

 

追ってメラトニンもピークを迎えている。

その後、眠りの深さはノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)を交互に続けていき覚醒に向かっていく。

 

 

しかしまてぃ!

 

 

目覚めにはまだはやい!そして重要なのはここだ!

 

おわかり頂けるだろうか?

 

もう1つ成長ホルモンの山があるだろう?

そしてここでも一瞬深い睡眠に入っているのだ。

 

この2回目の成長ホルモン分泌がとても重要で、2回目の成長ホルモンを出せるかどうか=睡眠の良さ=高い質のレストに結びついている!

 

この2回目の成長ホルモンは夜更かしをしていると出ないのだ。

ピークが来る前に覚醒してしまう。成長ホルモンの分泌前にコルチゾールの量が上がってきてしまう。

 

ゴールデンタイムを守る重要性はここにある。

 

私はこの成長ホルモンをより多く分泌させる為にサプリで補給を行っている。

特にアルギニンは成長ホルモン分泌と深く関わっており、就寝前の筋肉修復時には高い効果が望める。

以下におすすめのサプリを載せるので参考にしてくれ。

 

ゴールドジム BCAA アルギニンパウダー

 

ゴールドジム BCAA・アルギニンパウダー 400g

ゴールドジム BCAA・アルギニンパウダー 400g

 

 

パウダータイプのBCAAだ。

アミノ酸は味が最低なことも多いが、この商品はアセロラ味、とても飲みやすい。

しかし水には溶けないので飲むときは直接口に放り込んでくれ!粉が鼻に入らないように気をつけるように!

就寝30分前にスプーン2杯(5g)、起床時に1杯と服用している。アルギニン摂取が1番の目的なのでこの商品をチョイスしている。

 

 

なぜこんなバカみたいに成長ホルモンだ成長ホルモンだと、分泌分泌と言っているかというと、質の高い睡眠は質の高いレストに繋がり、質の高いレストにより筋力アップに繋がるからだ。

 

以前私は「現実では寝ることでHPや攻撃力の最大値が上がる」と述べた。

 

それはこの成長ホルモンが身体の修復を行い、結果筋繊維がトレーニング前より成長するからだ。

 

 

睡眠でムーブを制覇せよ!

 

またボルダリングに筋力は勿論重要だが、それはムーブを履行する為のものだと忘れてはいけない。

 

ムーブは頭で理解し、身体で練り上げていくものだが、この身体の動きも睡眠時に洗練されるのだ。

成長ホルモンは運動神経の発達にも大きく関与する。

 

ムーブのダウンロードはジムで、インストールは睡眠時に行われているのだ。

 

プロのアスリートは平均して8時間4分睡眠をとっている。

サッカー、バスケのトッププロの中では10時間寝る選手も珍しくはない。

 

一方社畜がはびこる闇多き現代社会、20歳以上では平均約7時間しか睡眠をとっていない。

 

1時間もの差があるのだ。

プロと素人では睡眠にも意識格差が現れている。

 

 

短時間睡眠はポテンシャルを下げるというデータもはっきり出ている。

 

2011年にスタンフォードのバスケチームで睡眠の長短で2つのチームにわけて1週間様子をみる実験をした。

睡眠の長い組はシュート成功率の上昇、走力向上が見られたが、短い組では集中力が保てなかったり、目覚めてからなかなか覚醒しないなど、アスリートとしては大きな差が出たということだ。

 

 

もちろん睡眠時の姿勢も大切だ。

 

マットレスによっては身体の圧力を効率的に分散させ、身体の負荷を軽減することができる。

諸君らも人体工学に則って製造されているものも最近はよく見かけるだろう。

 

正直安いマットレス(などと一緒くたにしてしまうのはいけないとは思うが)とは雲泥の差があった。

この度に再考してみるのも良いかもしれない。

 

私も愛用マットレスはあるが、それはまたの機会に述べよう。

 

今回重要なのは睡眠方法を見直すことが正しいレスト、ひいてはレベルアップへの近道だ、ということだ。

 

長くなった、本日はここまでにしよう。

別の席でレスト内容について述べていこうと思う。

 

では諸君、素晴らしいボルダリングライフを祈る。